第8話 満月
今日は、早めに書けました
5月2日土曜日、満月の日。
深夜0時。
村人達が村の中心に火を焚べ、儀式を始めた。
(あれは降臨の儀式だ)
『次元の歪曲を検知、徐々に増大している』
弥太郎は、警戒しつつ観察を続けた。
深夜2時頃、弥太郎は霊力の高まりと圧倒的な霊格を感じた。
天津神のものである。
儀式が終わりに近づく。
「高天原より来たれ月読命」
火が月へ、激しく立ち上る。
火が霧散すると一柱の男神がいた。
彼こそが月読命である。
「今宵、祝福を受ける者は誰ぞ」
「月読様、こちらで御座います」
村長が霊力の高い子供を捧げようとする。
その時、メタルシルバーが現れた。
「待て、何をしようとしている」
「何だぁー、テメェ。お前達、殺してしまえ」
村長が号令すると、村人達が襲いかかった。
メタルシルバーに制圧された。
月読命は、予想外の事に驚いていた。
「さて、何をしようとしたのか教えてくれ」
「…貴様に教える理由が無い」
「なら、子供達は連れて行くなよ」
「それは出来ない」
月読命は指を動かし、百の月光の矢を作り放つ。
とてもない速さと貫通力がある為、陰陽道では防げない。
メタルシルバーの運動能力で避けて、量子ブレードで逸らすがそれだけだと被弾する。
弥太郎は自身の超能力、小国の王様を使い防ぐ。
「ほう。なかなか、やるではないか」
「どうも。ところで何故、霊力が高い子供を集めてたのか教えてくれないか?」
「貴様が眷属になるなら教えてやる」
「是非とも眷属にして下さい。お願い致します」
月読命は、予想外の返答に驚いた。
「……ならば良いだろう。童らと共に来い」
月読命が空間に亀裂を創ると、弥太郎は子供達と共に入った。
「ここは、もしかして」
「ようこそ、高天原へ」
月読命は、天照大御神にパシられています