第3話 人の闇
昨日より余裕を持って書けました
現在の時刻は19時40分である。
弥太郎はパソコンを立ち上げ、遅れた事をチャットグループに謝る。
超能力者の集まりである。
"R18ガキ"
すみません、所要で遅れました
"酔拳探偵"
君は大変だからね
いつも通りだからよろしくね
"R18ガキ"
承知しました
超能力者達は現在バラバラになっている。
超能力を覚醒させたソ連の残党を封じて役割を失ったからだ。
今ではネット上で連絡を取り合う程度だ。
簡単に挨拶を済ませると、別のブラウザも立ち上げプログラミングをしていく。
"R18ガキ"
先週も事件を解決したそうで、カッコいいです
"酔拳探偵"
いやー照れるね
"神の如きイケメン"
ヤターそのくらいにしとき、調子に乗りまくってまた列伝が始まるで
"R18ガキ"
それは勘弁
"酔拳探偵"
ひどいね
その後は日常的な会話である。
かつては10人で命を賭け合った仲間もそれぞれの場所に戻っていき3人だけのチャットになっている。
R18ガキ 万部 弥太郎 高校生
酔拳探偵 本堂清 探偵
神の如きイケメン 一原 海斗 大学生
(ギリギリだが間に合いそうだ)
防衛システムが順調に作れて弥太郎は安心する。
"R18ガキ"
そろそろ落ちる
"酔拳探偵"
お疲れー
"神の如きイケメン"
乙
時刻は22時過ぎであり、そろそろ人の闇が現れる。
【闇】とは絶望や憎悪、怒りなど負の感情が具現したものである。
獣や霊、道具や異界など形を問わない。
通常、干渉できないが特異な超能力を持っておりソ連の残党を倒した後に退魔会から接触があった。
退魔の血族以外に接触しない戒律があったが万部弥太郎の超能力が希少かつ強力だったので長老会で向かい入れる事を決定した。
安倍家に到着すると黒子に頭を下げられる。
「おかえりなさいませ、旦那様より書き物を預かっております」
「ありがとうございます」
弥太郎が紙を読むと燃えてなくなった。
陰陽道の火の力である。
弥太郎は指示された通りに闇を祓う。
任務を終えると連絡して無事に完了した事を告げる。
その後は空が白むまで見回り、闇を見つけ祓う。
日の出頃に安倍家へ戻り報告をする。
『これより帰宅する』
(オナシャス)
『帰宅完了』
(早っ)
黒子は驚いたが、万部 弥太郎なら有り得る事だと思った。
これが万部 弥太郎の日常である。
合間を作っては防衛システムを作り、夜は闇と戦い、時折事件に巻き込まれる。
さらにメタルシルバーとしての活躍が求められる。
遂に弥太郎の睡眠時間が1時間を切ったのだった。
今回は説明が多かったです。
テンポ良く進むように頑張ります。
ガッツ!