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勇者視点

勇者「俺は勇者だ!レベルもカンスト済みだぜ!

突然だけど、俺は勇者のくせに、すっげー気弱だ!LV1のスライムやゴブリンでさえ尻込みしちゃうぜ!」


『スライム:LV100が現れた!』

勇者「ひぃい!!お助けぇえ!!」

そこに、颯爽と現れる女勇者。

女勇者「たぁあっ!引っ込んでなさい、雑魚がぁ!」

ドカッバキッ

女勇者は単騎で、いとも容易くスライムを蹴散らす。

『YOU WIN!!』

女勇者が、ぜんぶやってくれた。


勇者「か、勝った…。」

女勇者「勇者、大丈夫?」

勇者「うぇえ~!怖かったよ、女勇者ぁあ~!」


勇者「こうして、俺はいつも女勇者に守られてるぜ!なんとも情けない勇者だぜ!

…もう全部女勇者一人でいいんじゃないかな…。」



勇者(俺たちは、いつも二人でパーティを組んでいる。

負けたことは無いが、それは女勇者あってのこと。俺一人では何にも歯が立たない、情けない男さ。)


勇者「だけど、女勇者に甘えてばかりじゃいけない!」

勇者は勇ましくも、魔物に戦いを挑む。

勇者「か、かkkkかっttってkkkkkおいいい!!」

レベル1のスライムに対して、足腰が震え、歯をガチガチと鳴らし、切っ先は振動を繰り返す。

勇者「て、てやぁっ!」

勇者はスライムに攻撃を仕掛けるが、

スカッ

震えすぎて当たらない。

勇者「なに!?回避しただと…!?」

スライム(いや、当たらなかっただけなんだけどなぁ…)

そこへ颯爽と現れる女勇者。

女勇者「でやぁ!」

スライムは一刀両断!

スライム「げはぁああああ!!」


勇者「うぅ…やっぱり今回もダメだったよ…」

女勇者「気にしないで!立ち向かうっていう姿勢ができるだけでも、素晴らしいわよ!」

勇者「うぅ…女勇者ぁあ~!ありがとうぅ~!」

女勇者「ふふ…勇者、かわいい…」





勇者と女勇者には、いわゆる最強のバフ「主人公補正」がある。

どんな逆境があっても、最後は主人公補正で形勢逆転してしまう。負けたくても負けられない。(別に敗北は知りたくないが。)

レベルだけじゃなくステータスもカンストしている。だが、勇者がカンストしているのは運だけ。他は1。

勇者YOEEEE!!


その代わり、女勇者が全ステータスカンストしている。だから勇者は、いつも女勇者に守ってもらってばかりだ。

女勇者「私に任せてくれれば、魔王だってイチコロよ!だから勇者は安心して私に任せて!」

勇者「…なんとも情けない勇者だぜ、俺って…。」




勇者「そんなわけで一人では何もできない俺は、いつも仲間を募集している。

なんとか強い連中に頼み込んで、仲間を集めているんだ。

だけどいつも仲間割れして、女勇者と二人きりのパーティに逆戻りしてしまう。

なぜだろう?」


今日も強い仲間をスカウトする勇者。

勇者「頼むよ!君の力が必要なんだ!」

女魔導士「な、何デスか!新手のナンパデスか!?」

勇者「そうじゃないって!僕と女勇者と魔王だけじゃ、”孤高の薔薇”討伐なんてどだい無理な話なんだ!君の魔力があれば百人力だよ!」

必死に頼み込む勇者。土下座までして、およそ勇者の威厳はない。

女魔導士「むむぅ…そこまで言われたら、仲間になってやってもいいデスが…」

勇者「やった!ありがとう!」

勇者は女魔導士の返事に歓喜する。


勇者「助かるぜ!それなら早速ギルドに登録…」

女勇者「勇者ぁあ~!また仲間を誘ってぇ!」

勇者「ひぇっ!女勇者!?」

別行動をしていた女勇者が、勇者の勧誘を阻止する。

女勇者「私たちの財政状況わかってる!?もう新たに仲間を引き入れる余裕は無いの!」

そういうと、女勇者は魔導士に向き直る。

女勇者「そんなわけだから、ごめんなさい。私たち、自分自身で手一杯なの。」

女魔導士「何よ!期待して損した!失礼しちゃうわ!」

勇者「あゝ、待ってぇえ!…うう…また仲間を逃したぁ…。」

去っていく女魔導士の背中に手を伸ばし、がっくりと落胆する勇者。


女勇者「勇者、いい加減懲りなさいよ!私だけじゃ不満なわけ!?」

勇者「そ、そりゃ、仲間は多い方が安心だろう…。」

女勇者「あのねぇ!私たちには”主人公補正”っていう最強のバフがあるのよ!?負けるわけないじゃない!」

勇者「そ、そりゃそうだけど…。」

女勇者(それに…私は、あなたと二人の方が…ごにょごにょ)

勇者「?何か言った?」

女勇者「な、何でもないっ!」


こうしていつも通り、勇者は女勇者に守られながら冒険を続けるのだった。

あとで女勇者の性格などを大幅に改変するかもしれません。

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