第14話 開店準備
俺は24人の少年たちを連れて商人ギルドへ行く。すると受付嬢が慌てて出てくる。
「あなたたちどこから来たの。」「私が連れてきました。」
「あなたが・・・」「アルベルトさんにアニエス・ド・ボドリヤールが来たと伝えてください。」
「分かりました。とにかく奥へ入ってください。」
俺たちは2階に上がる階段の下で待たされる。そして、しばらくして受付嬢が言う。
「これからアルベルト様が会ってくださいますので静かにしてください。」「分かりました。みんな、静かにしてくださいね。」「はい。」
俺たちは受付嬢に2階の一番奥の部屋へ案内される。受付嬢はドアを4回ノックして
「お客様をお連れしました。」「どうぞ。」
受付嬢がドアを開ける。俺は入ると挨拶する。
「こんにちわ、アルベルトさん。」「こんにちはアニエス様、ここが子供の遊び場でないことは分かっておいでだと思っていましたが。」
「もちろんです。お願いがあってまいりました。」「どのようなご用件ですか。」
俺は南地区の少年たちを前に立たせて
「この子達に商売をさせたいと考えていますので商人ギルドで許可をいただきに来ました。」「商人ギルドに登録するのではないのですね。」
「それは商売ができた時にこの子たちが登録するということにしてほしいのです。」「それで私に相談ですか。」
「はい、お試しと言うことで半年お願いしたいのです。」「何の商売をするのですか。」
「焼きトウモロコシの店をするつもりです。」「そんなものが売れるのかね。」
「寒くなってきていますから温かいものは売れると思います。」「そんな商売は初めて聞くがいいだろう。」
「ありがとうございます。」「まあコソ泥をされるより働いていてもらった方がいいからな。」
アルベルトには少年たちの正体がばれているようだ。
「それで店舗は確保しているのか。」「いえ、まだです。」
「格安の物件を紹介してやれ。」「はい。」
受付嬢は格安の物件を見つけてくれる。3か月分の賃貸料を俺が払っておく。
そして俺は店舗でお金の計算や接客などを教える。これにはベンたちも教えてほしいと加わる。
3週間ほどで一通りのことは覚えたので、次にランベルズ商会へ少年たちを連れていく。もちろんベンたちも一緒である。
表から入ると目立つので裏口から行く。ベルントが俺の顔を見て言う。
「アニエス様、なぜ裏口から来るのですか。」「今日は連れが大勢いまして。」
「大勢?何ですかこいつらは。」「今度、店を開くのでトウモロコシを仕入れたいのです。」
「こいつらが店を出すのですか。」「はい。商人ギルドの許可はとっていますし、店舗もあります。」
「それでどのくらい出しましょう。」「初日は100本お願いします。あとは売れ行き次第と言うことでどうでしょう。」
「分かりました。店が終わったら次の日の仕入れの数を連絡するということでよいですかな。」「はい、お願いします。」
「あと醤油と砂糖、バターもお願いします。」「醤油ですか?」
こちらには醤油が無かった。そう言えば魚を発行させて作る魚醬に似たパティがあったな。
「パティのことです。」「そうですか分かりました。」
これで店を出す用意はできた。販売価格は串焼きなどが銅貨5枚なので銅貨3枚にする。
とりあえず仕入れたトウモロコシて試作してみる。まずはパティと砂糖を煮詰めてたれを作る。そして焼いたトウモロコシに盾をつけて焼くとこおばしい匂いが広がる。最後にバターとたれをつけ焼き目をつけて完成だ。
少年たちが味見する。出来は上々のようである。




