表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

あの世

作者: 鬱死世-ウツシヨ-

--rGCNy8F8

Content-Type: multipart/alternative; boundary="AbtpgA7H"


--AbtpgA7H

Content-Type: text/plain; charset="iso-2022-jp"

Content-Transfer-Encoding: 7bit


プロローグ この世


「臨時ニュースです。関東地方に地震と津波が襲いました。震源地付近では震度?弱、死者は推定で八百万人にものぼるとみられています。では被害状況をご覧下さい…」


一章 あの世


「どこだ…ここは?」

気がつくと真っ黒な世界に横たわっていた。

辺りを見回したが何もない。着ているはずの服すらも…

「俺は一体…?」

必死に何が起こったのか思い出していた。

[大地震があって津波から逃げて…それから?]

[津波に…飲み込まれた…?]

そう思ったが声を出して否定した。

「いや、まさか、それは無い。ちゃんとしっかり生きてるし……え?」

[体が透けてる!?]

体を通して黒い世界が見えていた。

頬をつねったが痛みはない。いや、そもそもつねれていない。

手が自分の頬を通過していた。急いで手をあわせてみた。

[え!?]

右手が左手を通過した。

「夢だ!これは現実じゃない!」

半分狂ったように叫び続けた…。


ニ章 創造


死を薄々受け入れた男は疲れきった顔をしていた。

[眠い…]

そして、そのまま眠りについた(正確には目をつぶった)。

子供の頃遊んだ公園を思い出した。

[懐かしいな…。よく遊んだな。]

ふいに風が吹いた気がして目を開けた。

[え?ここって…]

昔遊んだ公園そのものが目の前にあった。

[な…何で?]

自分が死んだかもという事を忘れた。驚きと戸惑いがそれを越えたからだ。

しばらくそれをじっと食い入るように見ていた。しかし、ようやく冷静を取り戻し、ゆっくりと近づいて行った。

滑り台にそっと触れてみた。

[さわれる!何で!?]

そう。手にはしっかり滑り台の感触があった。

慌ててまた手を合わせてみた。しかし擦り抜けてしまう。

[あれ!?]

また滑り台に触れる。やはり触れた感触があった。

[どうなってんだ!?]

再び冷静を無くした。

しかし、もう一度心を落ち着かせて、ブランコに乗り考えた。

[俺は最初何もない真っ黒なところにいた。それからこの公園を想像した。そしたらここに公園があった。…いや、できたのか?]

[つまり、この公園は俺の想像からできた…ってことは…もしかして!]

男は自分の実家を想像した。

瞬間、周りがある部屋に変わった。

[俺の部屋だ…]

そう、想像した所に行けるのだ。部屋を出て親を探した。

[おかしいな?外出するような人じゃないのに…]

いない。外に出て見回したが人の気配がしない。他の家にも誰もいない。

『わたしの生命があった場所ではない。自分が創ったのだ。』

いきなり頭の中に声が響いた。不思議とその声のぬしが自分だとわかった。

「俺が…創った?…え?…何でだ!?俺は…」

『死んだよ。』


三章 現実


『自分でもわかってんだろ。』

また声がした。

「何で…どうして…」

『津波に巻き込まれて圧死。諦めろ。どうあがいてももう意味がない。』

「嘘だ!俺はまだ死んでなんか…」

『うるせえ!現実をみやがれ!どうせ人は死ぬんだ!早いか遅いかの違いだ!おめぇもわかってんだろ!』

『それでも信用出来ねぇんならこれをみやがれ!』

いきなり周りが人で溢れかえった。そして、実家にもどると母親が泣きながら電話をかけている。テレビを見ると、「繰り返します。関東地方に地震と津波が襲いました。震源地付近では震度?弱、死者は推定で八百万人にものぼるとみられています。では被害状況をご覧下さい…」



エピローグ そばにいる


男は母親にふれようとした。しかし、通り抜けその瞬間、自分が死んだというのを理解した

男はその場にくずれ泣き出した。

となりで母親は自分の名前を叫んでいる。…隣に、すぐ隣に息子の魂があるのに…

--AbtpgA7H

Content-Type: text/html; charset="iso-2022-jp"

Content-Transfer-Encoding: quoted-printable


=1B$B%W%m%m!l=3Dj$G$O$J$$!#

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  構成が一ひねり加えられていますね。  この世からあの世に至り、創造を経てまたこの世に戻るという。  自分なら安直にあの世・創造・この世という倒置的な三部構成にしてしまいそうですが、プロロ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ