0日魔女の誕生?
私は俗に言う天涯孤独という身だった。
あるときに親戚と言われるものに引き取られたが、それはそれは窮屈な日々だった。言葉を発すればおかしい、言葉遣いがなっていない、恥ずかしいから表に出てくるなと罵られた。
息を吸い、食事をし、生きていくということが身体の全身から苦痛だと悲鳴を上げたとき、私は遂に家出を決断する。
家出当日、ぼろぼろのカバンを背負い外の様子を伺うと屋敷の中が騒がしくなっていることに気がついた。偶然にも屋敷のどこかで火事が起こったらしい。
いっそこのまま屋敷が燃え、皆が天へと高みに上がればいいと思った私は混乱に乗じて屋敷をあとにした。自分の最後は自分でけりを付けたかったのだ。
1日目は橋の下で眠った。
どこか遠く、自分の最後にふさわしい場所を探すためにも少しの休息をとった。次起きたときは、自分にとって最後の朝だと思っていたが目が覚めるとそこは暗い闇の広がった牢屋の中だった。
私は放火の犯人だったらしい。
屋敷ではほぼ軟禁状態だったため、火のつけ方はもちろん発火した現場さえもどこなのか、どこに行ったらいいのかわからないと申し出ると、
「魔女だからそんなことはどうとでもなるだろう」と斜め上の回答をされた。
今日から私は魔女らしい。
このまま最後を人の手で終わるのも一興かと感じてきた私は、時に反抗するわけでもなく牢屋ENDを迎えるべく刑がなされる時をワクワクしながら待っていた。
だが、一向に刑が処されず3食昼寝し放題の牢屋LIFEを満喫する羽目になっている。
誰も目の前で魔法を使ってみろと言わないが、私はもう魔女ということでいいのだろうか。
今日も牢屋で一日が過ぎていく。
初投稿、初作品です。
近々更新します。