王は生き返った
どうもよろしくお願いします
目が覚める。
私は敵将に討たれたのではなかったか?
尋常なる決闘ですさまじい剣技の前に敗れ首を切られたと思うたのだが。
なっ!動けん。
これは拘束されているのか?
しかしてもあまり動かん。
看守がおるのなら起きたことが伝わらなければならん。
「だぁ。だあだだ。」
なっ!話せん。しかも声もなぜか軽い。
私はどうなってしまったのだ。
その時、部屋のドアが開いた音がした。その音から察するに牢ではない?
私は敵将ぞ?
なぜ。そう考えていたのもつかの間、部屋に入ってきたものがこちらをのぞき込む。
女性か?若い。20代ほどか。美しいな。
どのような拷問でも私は耐えて見せようぞ。
そう覚悟した。動いたのは女性であった。
「ジーク。もう眠たいの?いっぱい寝て泣かないのね?元気に育ってねジーク。」
女性は俺を抱き上げてそういった。
え?
なぜ女性が私を抱き上げられる?すごく重たいし。
しかもその持ち方でなぜ持てる?
私は190センチ以上身長はあったはずだが?
それにあの喋り駆け方。まるで赤子でも相手にしているかのようだった。
まさか。
「ジークはもう生まれて1年たつのね。もう離乳食も食べれて偉いわ。」
まさか。
「ジークは最近はよく歩き回るわね。もう成長してる証かしら。」
まさか私は赤子になったのかぁぁぁぁぁぁぁぁ。
「だだだだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
言葉がしゃべれなく「だ」で言ってしまったが私は本当に・・・・
私はこれからどうなってしまうのだ。
もしこれが拷問の類なら私はもうギブアップだ。