表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/23

(21)残された石

 道端に残された石は、拾っちゃならんぞ。

 奇妙なもんがついとるからな。


 坊主。おまえはよく、庭の石を裏返しとるだろう。

 ダンゴ虫、ゲジゲジ、百足、ミミズ。石の裏にいる虫を見るのが、面白えんだろうな。

 まぁ勝手にしろ。虫が好きなのは悪いこっちゃねえ。


 やっちゃならんのは、見ちゃならんのは、道端の石だ。得体の知れない石には気をつけろ。

 俺は昔、駅のホームに落ちていた石を、裏返したことがあるんだ。

 でかかったから、なにとなしに手で回してみた。

 すると裏側にな――目玉が、びっしりついていたんだ。

 虫みてえに張りついた目玉が、ぎょろって、俺のほうに向いた。怖くなって、石を捨てて逃げたさ。


 石は今も、あの駅に残っているかもな。

お題元Twitter@Tw300ss様『残る/残』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ