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幕間・パズルのピースのように


順番変えました。9/17








彼女は……マチラス家にあるアリシエラの自室で、呆然と首元にある刻印に触れていた。



何故、こんなことになったのか。



あの日、五回目が始まる直前、身体を入れ替えることに成功した。

上手く立ち回って、自分の思い通りに動く王子様達を手に入れて。

そして、今回こそは自分だけの物語を、主人公として歩めると思ったのに。


何故、こんなことになったのか。


この世界は彼女を愛しているはずだ。

この物語の主人公は、アリシエラではなく自分ローラであるはずだから。


だから、神様は自分ローラの望む未来を手にすることができるような能力と記憶をくれたのに。


「なんで、こうなったの?」


ずっと、ずっと。

四回目までの一年間・・・の中、彼女の邪魔をしていた人物は一人。


そうなるように、世界に仕組まれている存在。


だから、今回も……その人物が、まだ・・生きているからこそ。

その人物が邪魔することで恋が燃え上がるはずなのに。


彼女は主人公ヒロインを邪魔することなく。

それどころか主人公ローラが手に入れるはずだった花嫁の地位を奪った。


……ラグナルートが上手く進まない。

自分の物語が上手く進まないことに、ローラは爪先を噛む。



それは一種の逆恨み。

なんの罪もなく、ただ世界に仕組まれたことさえ知らずに動いていただけの……四回目いままでの彼女への憎しみ。

五回目こんかい、死を回避するために動いている彼女への怒り。




「全部、悪役令嬢あのおんなが悪いのよ」




そして、パズルのピースのように揃い始めた情報カケラによって、物語は終わりに近づいていた……。






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