表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/396

03

 

 身体が揺れている。初めに感じたのはそれだった。



 ガタ、タ…ガタタ……不規則なリズムが刻まれているのが全身を伝ってわかる。

 揺れる度に何かが肌に触れる。むず痒い、この感触はだろうか? 

 目を開ける。どうやら触れていたのは乾いた藁のようだ。


「……?」


 横になったまま、周りを見渡す。

 茶色い色の布テント? 藁の山、それと樽が沢山ある。


「気が付いたみたいですね。大丈夫ですか?」


 声のする方へ振り向く、女の人が手綱を掴み、馬を引いている。


「ここは一体……え?」

「嘘だろ・・・?」


 自分の声に驚く。

 俺をお兄ちゃんと呼んでいた少女の声に瓜二つだったからだ。


「どうやら混乱しているみたいですね」

「そろそろ、街に着きますから安心してくださいね」


 どうやら心配されているらしいがそれどころではない。

 自分の手を見る。明らかに見慣れているものと比べて小さい

 身体も見てみる、明らかに自分の知るものではない


「それに、これは……」


 あの少女が着ていた服そのものではないか。


「一体何が起きているんだ」


 混乱してきた、本当に何がどうなっているんだ

 落ち着いて思い出してみよう。

 確か、赤色の扉を開けて……それで吸い込まれて……

 ……そこから先が思い出せない。何が起きたんだろう。


「着きましたよ。動けますか?」


 不快な揺れが収まり、手を差し出される


「はい……あの?」

「どうかしましたか?」

「ここは……どこですか?」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ