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「来たねー! 先に行くよー!」
俺たちが来たのを確認すると、みんなは赤く光る地面の中へと入っていく。
ホントに消えた! どうゆう仕組みなんだろう?
そう思いながらも、続けて赤い光に飛び込んだ。
~第二階層~
「来たな、お嬢ちゃん! ここからが本番だぜ!」
飛び込むと遺跡に入った時のように見知らぬ場所でした。
何というか、気づいたら落ちていたみたいな感じです。
それにしても、ここからが本番か! 気を引き締めないと!
取り敢えず、邪魔にならないようにイノリお姉ちゃんの横に並ぶ。
「アリス………………楽しい」
「はい! 私もワクワクします!」
「全員来たねー! それじゃあ進んでいくよ!」
ワズディンさんとシロハさんを筆頭に、前に進んでいく。
「ここは第一階層と比べて迷路みたいですね」
「うん……………道がいっぱい」
第一階層は大きな部屋だったが、この第二階層は迷路のように道が入り組んでいる。
さっきまで違って冒険をしてる感がする。何か見つからないかなー!
歩きながら周りをキョロキョロ見回す。壁以外特に目立ったものはないなー。
そう思っていると、前方に何かが見える。
「スライムだ! 来るぞ!」
「ちゃちゃっと、片付けちゃうよー!」
緑色の目玉が付いた大きなスライムが、こちらにのそのそと近づいてくる。
「あれがモンスター…………………」
「初めて見ました!」
俺たちが呑気にスライムを眺めていると、シロハさんのナイフであっという間に倒されてしまう。
「シロハ………………強い」
「お見事です!」
シロハさんが動いたと思ったら、スライムの目玉にナイフを一突き、気づいたらスライムは崩れ落ちていた。元冒険者は伊達じゃないと言ったところだろうか。
「このくらい朝飯前だよー!」
「こりゃ、ホントに俺はいらないな」
仕事が楽でいいけどよ。と、言いながらスライムもどきを集め始める。
「それはどうするんですか?」
「ああ、これか? スライムの死骸は良い燃料になるんだ」
ドロップ品といったところだろうか?
街で売るとお金になるらしい。ホントにゲームみたいだな。
「シロハは集めない…………………?」
「お金に困ってるわけでもないからねー」
それに、こんなものを拾っても荷物になるだけだからねー、とスルー。
ワズディンさんの前で言わないでも……、と思ったが本人も気にして様子もない。
割と当たり前の光景なのかな?
「それに私たちの目的は魔具でしょー!」
「うん…………………」
どうやら今回の遺跡探査の目的は魔具の発見らしい。なんでもイノリお姉ちゃんが魔具を自分で発見したいと言い出していたとか。いつの間に!?
俺はてっきり遺跡内を見るだけだと思っていた。でも考えてみると今更だよな、見るのが目的なら安全な第一階層まででよかったもんな。納得だ。
「どんどん進んでいくよー!」
「頼もしすぎるな! こりゃ、最下層も楽勝なんじゃないか!」
陽気な二人は前にどんどん進んでいく、後ろの二人はと振り向くとあきれ顔で進んでいく二人を見ていた。
「十字路だねー!」
「確か、右が次の階層に繋がってるぞ!」
ある程度歩くと十字路に差し掛かる。どうやら右に行くと次の階層にいけるらしいが。
「右でいいよねー?」
後ろにいるクロハさんとイロハさんに向かって確認を取る。
「そうですね、この階層だと探し回っても魔具は期待できませんし」
「右に行きましょうか」
「はいー!」
そう言って右に進んでいく。
「クロハさん、魔具って、下の階層の方が見つかりやすいんですか?」
「下の階層ですか?」
「あ、いえ、何となく赤い光に入った時に落ちるような感覚があったので、もしかして下に行ってるんじゃないかなーと」
おかしなことを言ってしまっただろうか? でも外から見た時も塔のような見た目でもなかったし、昇るのとは違うと思うだけどなー。
「なるほど、そういう事でしたか」
「アリスお嬢様のおっしゃる通り、基本的により多くの階層に行くほど、魔具や珍しい宝などが見つかりやすい傾向にあります」
「ですからノーリ遺跡ですと、少なくとも15階層より下には行きたいところですね」
となると、まだまだ先か、頑張らないとな!
そう意気込んでいると、イロハさんに釘を刺される。
「15階層はあくまで目標ですので、体調に変化があったら決して無理はなさらないよう」
「そして有事の際は、直ぐに申し出てください」
「はい! もちろんです!」
そういう約束だしな、無理せずに頑張ろう!
「見えたよー!」
「このペースだとあっという間だな!」
シロハさんの方に視線を戻すと赤い光が見える。
そろそろ次の階層か。
「この調子でどんどん行こうー!」
「シロハ、調子に乗らないの!」
~第三階層~
「今度は3匹! 赤1! 緑2! スライムだ!」
「任せて―!」
第三階層に来て早々、スライムが現れる。
今度は赤色の奴が混じっているぞ? 他の色のスライムもいたりして。
「赤色スライム…………………」
「やっぱり、緑とは違うんですか?」
「緑色は体当たりをしてくるだけですが、赤色は炎球を吐くことがあります」
「他にも、青なら氷、黄色なら雷といった具合ですね」
なるほどイメージ通りだな、なんというか安直だな。
「倒したよー!」
「さて、集めるか」
また、スライムの死骸を漁りだす。
赤色の方とか触っていて熱くないのだろうか?
「ワズディンさん、赤色のスライムって熱くないんですか?」
「ああ、これかい? 熱くないよ。触ってみるかい?」
触れてみると生暖かい。あとベトベトする。
触るんじゃなかった。拭くもの拭くもの。
「お嬢ちゃん、なんで俺の服に擦り付けているんだい?」
「戦った後みたいでカッコいいです!」
「そ、そうかい! 照れるなー!」
適当にごまかしたら案外チョロかった。やはり可愛いは正義だな!




