お正月には大事な何かが
今回は知り合いに貰ったアドバイスを元に少し改行とかを弄ってみています。
日常、それはありふれた、しかし大切な時間。
「ハッピーニューイヤー!」
ついに新年です!明けましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします!
「よろしくね、りいちゃん。」
はい、お母さん。いつもありがとう。
「明けましておめでとうございます、今年もよろしく。」
流石に兄もきちんと挨拶しています。お年玉目当てでしょうか。
そう言ったら頭を叩かれました。ひどいです。
さて、お正月と言えばおせちです!
おせちはお正月にしか食べられない、貴重な料理なのです!
くりきんとんに、黒豆、だてまき、後は、えーと・・・
とにかく色々なおいしい物があって、素晴らしいのです!
では早速、おせちを食べに行きたいと思います!
「いや、だからなんで、それで私の家に来るの。」
「いーじゃない。こんなにいっぱいあるんだから。」
ということで、冬奈ちゃんの家に来ました。
ここならおなかいっぱいおせちを食べることができます!
「あら、いいじゃない。りいちゃんはいっぱい食べてくれるから、私は嬉しいわ。」
冬奈ちゃんのお母さんからも許可を頂いたところで、
「じゃ、いただきまーす!」
早速おせちを食べ始めます!
ん~~~!甘くてとてもおいしいです!
「ちょっと、ゆっくり食べたら。」
「ゆっくり食べてるっ。」
くりきんとん、だてまき、こぶまき、黒豆、くりきんとん、だてまき、黒豆、だてまき、くりきんとん、黒豆、くりきんとん、くりきんとん・・・
「って甘いの以外ほとんど食べてないじゃん。」
「えー。いーじゃない。」
「良くない。ほら、魚も食え。」
むむ、仕方ない。
「ん。お、これも甘くておいしいねぇ。」
「あ、間違えた。これも甘かったんだ。」
「とーちゃんだって食べてないのあるじゃない。」
いじわる、ダメです。
「おせちは全種類食べた方が良いわよ~。ご利益をたくさん貰えるの。」
そうなんですか。それは知りませんでした。
「じゃ、コンプリート目指して頑張ろー!」
「えー。」
冬奈ちゃん、まだ逃げるのには速すぎます!
「ふー、おなかいっぱい。ちゃんとコンプリートしたよー。」
満足、満足です!
「りーちゃん、そんなにどこに入るのさ。」
「おなかの中!」
叩かれました。冬奈ちゃんのチョップは痛いです。
「こんなにいっぱい食べてくれるなんて、家にもりいちゃん、一人欲しいわ。」
冬奈ちゃんのお母さんにほめられました。嬉しいです。
「えー、いらない、いらない。」
「本当に?いつもりいちゃんの話ばかり・・・」
「ちょっ、何言ってるの!そんな話してないよ!」
冬奈ちゃんはいつも私の話をしてるんですか。
「ふふ、嬉しいこと聞いちゃった!でも、私もよくとーちゃんの話してるよ、家族に。」
「え。そうなの。」
そうだよ。うなずく。
「そうなんだ。そうなんだ。」
「ダメなの?」
「いや、別に。大丈夫。大丈夫です。」
少し変な冬奈ちゃんですね。
ご飯を食べた後は、冬奈ちゃんとおしゃべりです。
「よくそんなに食べるよな。」
「そうかな?とーちゃんだって、昔はこの位食べてたんじゃないの?」
「流石にこれまでは食べたことはないって。」
そうなんですか。
冬奈ちゃん位大きいなら、私より何倍も食べていたと思ったのですが。
そんな感じにしゃべっていると、冬奈ちゃんのお母さんがポチ袋を持ってやって来ました。
「はい冬奈、お年玉。」
「え、今渡すの?」
冬奈ちゃん、何か慌てています。
「今受け取らないと、没収しちゃうわよ。」
「うー、わかったから早く渡して。」
「だーめ、貰うんだったら礼儀正しく。」
冬奈ちゃん、少しピンチ?なのでしょうか。
珍しくピンとした雰囲気になりました。
「お、お母さん、ありがたく、頂戴いたします。」
「あら、かわいい。」
そんな娘を見たお母さんは、笑って冬奈ちゃんにポチ袋を渡しました。
「うー、なんで今なの…」
冬奈ちゃん、しょげてます。
「とーちゃん、どうしたの。」
「え、もしかしてりーちゃん、気にしてない?」
「う、うん。」
何を気にするかは分かりませんが、とりあえずそう返しました。
それはそうと、やっぱり冬奈ちゃんはかわいいですね。
あまり見ない表情が見られてとても嬉しいです!
そう言ったら頭をぐりぐりされました。ちょー痛かったです。
「それで、とーちゃんはいくら貰ったの?」
「なんでそんなことを聞くの…」
「いくら次第かでこの後ケーキ屋に行くかどうかが決まります!」
「いや、今まだやってないでしょ。」
ガーン!そうなんですか!
「うう、かなしい。ケーキ屋が空いてないなんて…」
「クリスマス以来ケーキの話ばっかしてると思ったら。また行きたくなったのか。」
え、冬奈ちゃん、エスパーですか!?
「な、なんでわかったの?」
「いや、何故に自分で言っておいて私がエスパー扱い?」
た、確かに言った気がします。
「それで、とーちゃんはいくら貰ったの?」
「え、結局それ言わなきゃいけないの?」
「いーじゃない。言っても減るもんじゃないし。」
「私は違う話がしたいんだけど。」
「何の話をしたいの?」
気になります。
「え。えーと、・・・」
そこから、冬奈ちゃんの難しいお話が始まりました。
ついていくどころか引っ張られるだけで精一杯でした。
「じゃ、とーちゃんまたねー!」
「うん。りーちゃんもまた。」
冬奈ちゃんのお話が終わる頃には、もう夕方でした。
早く帰らないと、二人が先に帰ってきてしまいます。
少し駆け足して、家に向かいます。
「着いたー。」
右のポケットから、鍵を取り出して、右へ回します。
ガチャ。
「ただいまー。」
さて、急いで始めないと。
手を洗って、エプロンを着けて、台所にごー。
さあ、始めましょう!
「ただいまー。あら、いい匂い。」
お母さんが帰って来ました。
「お母さん、お帰りなさい。」
「ただいま、りいちゃん。ちゃんと料理、出来たみたいね。」
そうです!今年初の夕飯は私が当番だったのです!
腕によりをかけて作りました!
「じゃ、お兄ちゃん呼んできてね。」
「はーい!」
自分の部屋を持っている兄の所に向かいます。
てててっと歩いて、扉の前に到着。
「兄、お母さん帰って来たからご飯食べよ。」
「はいはい、今行きますよー。」
兄はだるそうな声で言いました。
来るようなので、私はダイニングに戻ります。
戻ると、お母さんは既に座っていました。
「待ってて、今取り分けるから。」
「ありがとう、りいちゃん。」
兄も来て、ご飯を食べ始めます。
「いただきます。」
「いただきます。」
「いただきまーす!」
「あら、この肉じゃがおいしいわ。」
良かったです。あまり長い時間をかけられ無かったから、煮込み足りないかとどきどきしました。
「なんで正月に肉じゃがなんだ。」
「私、肉じゃが好きだから!」
「それに付き合わされるこっちの身にもなれよ。」
兄はいつも通り、口が悪いです。
でも今日は少し、むかっときました。
「それなら自分で好きなの作ったらいいじゃん。」
言い返します。
「作れれば苦労しないよ。」
「むー。」
これ以上言っても無駄な気がしました。
「ちょっと、お兄ちゃんなのに、妹にそんなこと言っちゃ駄目でしょ。そんなこと言うならお年玉は無しです。」
「えっ。」
兄は急に慌て出しました。この慌てぶり、きっと彼女に何か買ってあげようとしてたんだと思います。
「あ、えと、りい、肉じゃが、とってもおいしいぞー。」
全然心がこもってないです。でも、
「ありがと、おいしいって言ってくれて。」
自分が作ったものをおいしいと言ってくれるのは、嬉しいです。
「はい、二人ともお年玉よ。」
「ありがとうございます。」
「ありがとうございます!」
早速中身を見ます。中に入っていたのは、2枚のお札でした。
「わーい!増えたー!」
私は嬉しくて、飛び上がります。
増えたということは、私は去年良いことをいっぱいしていたということです。
ちゃんと良いことをしてきて良かったです。
「え、これだけ。」
兄が呟きます。少し落ち込んでいるようです。
「文句があるなら没収するわ。」
「いえ、満足です。」
お母さんの言葉に、兄はぶるっと震えて、そう言いました。
「りい、お前は幾ら貰ったんだ。」
兄が私に聞いてきます。
「2枚だよ。」
それを聞いた兄は安心したような顔になりました。
「むー。私と比べるとは卑怯だよ。」
「なんだ、なんか文句あるのか?」
「文句はないけど。」
お兄ちゃんは働いて、良いことをしています。仕方ありません。それなら、なんで落ち込んでいたのでしょうか。彼女に買ってあげる為には足りなかったのでしょうか。
というか働いているなら、お年玉を貰っているのは何故なんでしょうか。
「お兄ちゃんは、お兄ちゃんだからね。」
突然お母さんが、謎めいたことを言いました。
結局その疑問は、解けませんでした。
さて、私はこのお年玉で何をしましょうか!
半分はまた貯金するとして、残りはどうしましょう?
うーん、中々決まりません。
「りいちゃん、お風呂に入りなさい。」
「はーい!」
考えるのは明日にしましょう!
私はお風呂場にむかってパタパタ走ります。
今日のお月さまはどんな形なのか、気になります!
私の新年の初日はこんな感じでした!
思ったよりいつもと変わったことが無かったけど、とても楽しい一日でした!
では、お休みなさい!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
今回は本当になんでもないお話でした。