aotohana*last
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俺の部屋
見つめる花の瞳は不安そうに揺れている
俺はそんな彼女を抱きよせ、キスをした。
優しくしたかったのに…
何度も強引に唇をふさぐ。
花の吐息がもれ、たまらなくなる。
制服の中、肌にすこし触れただけなのに…
「蒼叶…」
震える声で俺を呼ぶ。
緊張してんのがすげぇ伝わってくる。
そんな彼女の姿に俺の心は揺れる。
花はきっとこんなこと…こわくてたまらないはずで…
また俺は…間違えてんだろうか…。
止まったままの俺。
けど、花は震える腕でそんな俺を優しく抱きしめた。
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俺が触れる度に、花の泣きそうな声…
その声がめちゃくちゃ可愛い。
俺はシャツのボタンを外していく。
「待って…」恥ずかしがってそう言うけど…
キスをして俺はごまかす、
いつのまにか花は俺に脱がされる。
キスをしているうちに…
俺たちだけの世界に変わっていく。
花以外何も見えない。
可愛くて…ダメだ俺…
花の瞳から涙がこぼれるのと同時に、俺たちは1つになった。
★
花がまだ震える手でシャツのボタンを留めている。
気まずい…。
「手伝う?」
花はまだボタンを留められないでいた。
「いい、できる」
赤くなり彼女はそっぽをむく。
「あのさ…身体…平気?」
……。
「…蒼叶…なんか…な…なれてる…よね」
は!?
「何が?」
「だから…こういう…こと」
マジか…俺これ言わなきゃなんねぇの?
マジだせぇんだけど…
「なぁ…花…俺誰ともしてねぇんだけど」
花はびっくりした顔をして俺を見る。
恥ずかしくて…マジ消えたくなった。
花はそんな俺を見て、嬉しそうに笑った。
連載小説『aotohana』のエピローグは花の視点からしか書いていなかったので、蒼叶の視点も書いてみたくなりました。
連載の方では、細かく書くか、最後までは書かず想像のまま終わらせるか、迷いました。
結局、『夢』と表現することで…曖昧のままにしました。
短編では、もう少し細かく…蒼叶の元カノや花とのことで踏み出せなかった、
「また間違えてしまうんじゃないか」という不安。
また、元カノに対しては「大事にしたかった」だけなのに、花に対しては「大事にしたいけど、欲しい」と自分の衝動を抑えきれない程好きなことを表現したかったです。
花には、蒼叶は『遊んでる奴』なのは噂だけで、本当は違うって信じながらも、元カノとのキスは見てしまってるわけで…だから不安も吹き飛ぶぐらい、『蒼叶も実は初めて』ということを花にばらしたかったです。
もし、最後まで読んで頂いた方おりましたら、
嬉しいです、ありがとうございました。




