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妹×恋?いも×コイ!!  作者: AKagi
2章:ツンデレとブラコンと。
14/25

買い物とツンデレ? 6――そして妹。

目が、覚める――


最初に飛び込んで来たのは、現代風のLED蛍光灯。

次にファンシーな縫いぐるみの数々。


俺の部屋に似ている……でも違う。

造りは同じだが、ここは妹の――梨香の部屋だ。


そうだ! 梨香!

俺は梨香に襲われて……


「梨――っ!! ……何だよ、これ……」


身体を起こそうとしたが、四肢が上がらない。

俺は――


ベッドの上に、繋がれていた。


両手両足を手錠にかけられ、動かす度にじゃらじゃらと音をたてる。


――ガチャ。


「起きましたか、兄さん」


扉を開けて、梨香が入って来た。


「り、梨香! これはどう言うことだ!」


「私が繋いだんですよ」


「どうして……」


と、梨香がベッドに上がり、俺に跨がるように腹の上に座った。


「だって、兄さん行っちゃったじゃないですか。他の女のところに」


「それは、お前が友達と遊ぶって言うから……」


「兄さんが取られると思って行きませんでした」


「だって、友達との関係も大事だろ?」


「私より、他の女を選んだんですね……」


「ちょ、ちょっと待て、加那とはそんな関係じゃないぞ!!」


「いいんですよ、隠さなくて」


「いや、隠してないから!!」


「でも、もう兄さんがどこかへ行くことはないんです。これからは私がずっと一緒に居てあげますからっ!!」


「いや、トイレとか風呂とかどうすんだよっ! 外せよ!!」



「外しませんよっ!!」



「……梨香……」


泣いていた。

あのいつも笑って元気な顔に、涙が一粒流れていた。


「だって、外したら兄さん行っちゃうでしょう? あの女のところに! 私を捨てて、行っちゃうでしょう!?」


「違うよ梨香、加那とは……」


「嫌です、兄さんが私の前から居なくなるなんて!! そんなの考えられない!! いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやっっ!!」


「だから違うって!!」


「……まだ言うんですか!? ――ああ、もうあの女に毒され始めているんですね。兄さんをこんなにするなんて許せない! 必ずあの女を殺して見せます! 早く戻してあげますからねっ待ってて下さい兄さんっ!!」


「おい、正気に――!」


バキッ!!


しめた! 老朽化したベッドの柱が、手錠越しに激しく揺らしたために壊れた!


そのまま自由になった手を使って、梨香を巻き込み身体を反転させる。


「止めて、離して下さい兄さん!!」


「っく!!ぜってえ離さねえぞ!!」


ギュッ、と



その小さな身体を、抱き締めた。



「っはあ、はあ……正気に戻ったか?」


「に、いさん……」


「よく聞け、俺と加那はクラスメイトだ。クラスメイトと一緒に買い物に行くなんて普通だろ?それに――」


自由になっていた右手で、ベッドの脇に置いてあった買い物袋を漁る。


「……これ、加那が選んでくれたんだ。お前に悪い思いをさせたお詫びだよ」


「……これを、私に……」


「俺はさ、梨香が大好きだよ。だから……その、何だ……心配すんな」


「に、にいさ……うわぁぁぁぁぁぁん!! ごべんなざーい!!」


泣きじゃくる梨香をなだめ、抱き締める。


「今日は一緒に寝ようか。お前の気のすむまで抱き締めてやる」


「……あ、ありがと、うございます……」


「その代わり、友達に今度謝っておけよ? それとお前から誘って遊びにいけ」


「はい……」


そして、一緒に晩ごはんを食べ、風呂に入り、一緒に寝た。

梨香には寂しい思いをさせてしまった。

明日はずっと隣に居てあげよう――


――翌朝。


「さぁ兄さん、今日は一緒に居ますよ~!!」


「うわ! いきなりどうした!!」


「『明日はずっと隣に居てあげよう』……フフ♪」


「心の声を読むなぁ~!!」


――今日も一日、梨香は元気そうだ。

2章終了です!

何か最後暗くなっちゃいましたが、次からは明るい梨香ちゃんでいきます。

次章もお付き合い頂けると嬉しいです!

それと、何かリクエストがあれば教えて下さい!!

検討するのでよろしくお願いいたします!!

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