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消えそうな声

作者: ぐろーりあ

 もし、あの時僕は、声が枯れる程、あの人に好きですと、思いを伝えていたら、どうなったのだろう?

 消えそうな声で、声にならない声で、しっかりと伝えていたなら?

 そしたらあの人はきっと、どうしたらいいのか分からないという顔で、とても困惑したように顔をしかめて、何も言わずに僕の目の前からいなくなっていただろう。

 なんとなく、そんな想像ができる。

 そして、別の日にまたあったりしたら、あの人は僕の顔を見て、そっぽを向くだろう。僕は胸が疼くのを感じながら、なにもなかったかのように笑って、あの人をいつもみたいにからかって、そして、できるだけ急いで、その場を立ち去るだろう。

 家に帰ったら……。きっと……、泣いてしてしまうのだろう。

 だから多分僕は、あの人に思いを伝えなかった。好きですなんて言えなかった。

 それで、自分の中で勝手に芽生えた恋は、自分の中で勝手に終わらせた。たくさんの枯葉剤を撒いて。

 枯葉剤は、僕の初恋と、思いを伝える勇気とそれを伝える必要を枯らしてくれて、僕は、あなたを好きなままでいられなくて済んでる。

 だから今は、あなたと居ても愛しさなんて込み上げない。一緒に居ても寂しくない。ただ、ほんの少しだけ、ちっちゃな喪失感がある。胸の中に小さな隙間があって、そこから風がすり抜けていくような感じ。

 そんな気持ちの中で、あの人の顔を見て好きだったなぁとつぶやく。

 だけど、この小さな喪失感のせいか、もしあの時告白していたら?と考えていまう。

 自分の中で消えそうな声が聞こえた。

「あなたのことが好きです。」

 少し苦笑してしまった。そして、言い直す。

「……いえ、好きでした。」

 僕は笑う、あなたは―――どんな顔をしてくれるんだろう?

 読んでいただきありがとうございます。

 このあとはしっかり受験勉強したいと思います。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 無事、合格しました。

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