アミカナとミカの平行宇宙的オフ9:「清純派になりたい」
「ちょっと思うことがあって」
<何?>
「『銀翼のキセキ』、特に『銀翼のキセキ外伝 もう一人のクロネッカ』なんだけど」
<はあ>
「あれに出てくる三人娘ってさ、一言で表現すると『清純』だよね?」
<まあ、そうかな?>
「凄く作者に守られてるような気がして。それに引き換え、こっちの二人娘はさ、一言で言うと『汚れ』だよね?」
<いや、まあ、そこまでではないと思うけど>
「でもさ、エロ担当じゃん」
<いや、担当まではいってないと思うけど>
「でも、胸の谷間とか、パンチラ担当じゃん」
<まあ……パンチラはなかったと思うけど……>
「不公平じゃない?」
<だって、あっちはまだ若いでしょ? 私達のような大人の魅力を求めるのは、ちょっとね>
「4歳しか下じゃないでしょ! 二十歳越えたら大人です!」
<いや、ほら、時代背景的にもさ>
「アーネだってお風呂入るでしょ? 何で入浴シーンとかないの?」
<物語的に必要ならあるって。必要なかったからでしょ? 池には落ちたし>
「服着たままじゃん!……じゃあ、私の入浴シーンは物語的に必要だったから?」
<そりゃそうでしょ! アミカナの場合、身体的な葛藤もあるわけで>
「……何かさ……その……私だけ……せ……性欲あるみたいで、イヤなんだけど……」
<ああ、根本はそれね>
「あるでしょ! アーネにだって! 性欲!」
<待って待って! アーネファンが聞いてたら炎上するから!>
「どこで聞いてんのよ? いっそ、エレクトラに襲われて、唇を奪われて……」
<待て待て! よそを巻き込むな! あるよ、性欲! 私にもある!>
「それは知ってる! イヤというほど」
<おい!……結局、どうして欲しいわけ?>
「私も清純派になりたい」
<今更? 性欲連呼しといて?……>
「え、そんなはしたないこと、言ってない……」
<一つ言っとくけど……>
「はい。何でしょう?」
<アミカナは、性欲も含めてアミカナなの。好きな人に抱かれたい、でもアンドロイドだからできるかどうか分からない、でも抱かれたい! この葛藤や逡巡、切な~い想いが、アミカナをアミカナたらしめているの!>
「……いや、そこまでストレートに言われると……」
<違うの? 他にあるなら言ってみて!>
「……いや……うん……」
<どう? 納得した?>
「……じゃあ聞くけど……」
<何?>
「……ミカの性欲は……何のためにあるの?……」
<は?>
「あるんでしょ? 性欲。それは、何のため? 物語を推し進める上で、どんな効果を持っているの?」
<……それは……>
「それは?」
<……いいのよ、私の場合は読者サービスで。サービスにもなってないけど……>
「いや、開き直り過ぎでしょ!」
<いいの、私は。意味なく脱ぐ女で。それでアミカナの清純さが際立つなら>
「……ミカ……」
<……アミカナ……>
「じゃあ、お願いね!」
<おいっ!!>




