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【旧版】Crystal Asiro【クリスタルアシロ】  作者: wiz
第3章 『神の世界』
40/58

創造神と破壊神の誕生

神の世界における、創造神と破壊神の昔話。

 善神達に語り継がれる、とある昔話。


 神々の住む世界は、善神と邪神の争いが起きていた。

どちらも自分たちが優位であることを譲らなかったのだ。


 善神達は祈った。

「純粋な、力のある創造神を私たちに下さい」と。

そして、一柱の神が生まれた。

純粋無垢で、自分の欲すらない創造神が。


 神々は喜び、創造神に「神頼み」した。

「この争いを、自分たちの優位で終わらせて欲しい」と。

生まれたての創造神は、その双眸を青色に輝かせ、それに答えた。




 神々の世界は荒廃した。

創造神が生み出した様々な兵器や生物によって邪神を退け、善神たちは辛うじて優位で戦いに勝った。

同じ時、何処かの世界で危険生物や兵器が無くなったと耳にしたが。


 しかし、善神達は思っていた。

「こんな残虐な方法で勝ちたくなかったのに」と。

その責任を創造神に擦り付けた。

「お前のせいでこうなった。」「世界を修復しろ」と。

やはり創造神はそれに答えた。




 世界は修復された。

一方で、何処かの世界が壊れて無くなったと聞いた。

神々は思った。

「この神に頼めば、同じだけの価値の物が無くなるのだ」と。

自分たちのせいで、何かが無くなった。

今回は、罪のない世界が一つ消えたのだ。

自分たちの「神頼み」のせいで。



 意志も欲もない、純粋無垢な創造神。

彼はその惨劇を起こしてもなお、ただただほほ笑む。



 これは、とある創造神の昔話。


__________


 邪神達に語り継がれる、とある昔話


 神々の住む世界は、善神と邪神の争いが起きていた。

どちらも自分たちが優位であることを譲らなかったのだ。


 そんなある日、一柱の破壊神が生まれた。

理性のない、敵味方関係なくただただモノを破壊するだけの存在が。

双眸からは禍々しい紅色が覗いている。

その力は凄まじく、力のある邪神すら手に負えない程だった。



 ある日、その破壊神が居なくなった。

ホッとしたのもつかの間、あの破壊神を野放しにしてしまった事に気づく。

そして帰ってきた破壊神は、とある世界の生物と兵器を壊しつくしていた。

何故それだけしか壊していないのかが気になったものの、世界自体を無くしてはいない事に邪神はホッとした。



 その後、善神達から異様な攻撃を受けた。

奇妙な生き物に、危険極まりない兵器の山。

物量も戦力も邪神たちは敵わず、戦は負けた。


 後に残ったのは、荒廃した自分たちの世界。

そして手当たり次第にモノを壊す破壊神。

邪神たちは途方に暮れた。



 ある時、かの破壊神がとある世界を壊した。

その後、自分たちの世界は急激に修復されていった。

それでも壊す手を止めない破壊神に世界は壊されていくものの、それすらも修復される。

何かがおかしい事に気づいた邪神達は、善神達に問いただす。



 原因は、善神達の創造神だった。

創造神が「神頼み」されれば、その分破壊神が同じ価値のモノを壊していたのだ。

創造神が生み出された際世界の均衡を保つために、生まれたのがあの破壊神だったのだ。



 今、破壊神が世界を壊す事で生み出された余剰を、世界の修復に創造神は回している、言わば「いたちごっこ」状態。

「どうにか出来ないか」神々が悩んでいるところに、蒼い髪の女性がやってきた。



 「困り事があるなら、対価を支払えば解決してやる」と。




 これは、とある破壊神の昔話。

ここまで読んで頂きありがとうございます!

今回のお話はいかがでしたでしょうか?


今回はライトとレフトの誕生を昔話形式で書いてみました。

ライトはそもそも善神の身勝手な祈りで生まれ、レフトは世界の均衡を保つために生まれた存在です。

彼らは常に神々によって振り回される存在となってしまっています。


次回からは新章です。

またクリスタルとルーグの旅が始まります。



また厚かましいですが、創作の励みになりますので、良ければブックマーク・評価をお願い致します。

感想・レビューもお待ちしております!


改めて、読んで頂きありがとうございました!

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