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【旧版】Crystal Asiro【クリスタルアシロ】  作者: wiz
第1章 国王と側近
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クリスタルの悪癖

クリスタルが突然の我儘でストライキ!

クリスタルの我儘の理由とは・・・?

「飽きた。」


 クリスタルが執務室での種類を捌いていると、突然言い出した。

ルーグはいつも通り、チェック済みの書類をクリスタルに渡す。


「いいから仕事しろ。またお前の『悪癖』か?」

「悪癖言うな。飽きたモンは飽きた。」


 クリスタルが机に顎を乗っけてぼやく。

もう既に仕事をする気が無いらしい。

それでもルーグはドサリと書類を追加する。


「いいから、さっさと仕事しろよ。俺達は仕事しないと、やりたい事も出来ないんだぞ?」

「わかってる。だが暇だ。こんな『俺かお前の案が採択されただけの書類をサインする仕事』の何が面白いんだ!」


 クリスタルが手足をバタつかせて駄々をこねる。

部下が見れば驚くような光景だが、ルーグには日常茶飯事である。

ため息交じりにルーグは叱る。


「国王の仕事なんて、そんなものだろう。いいからサインしろ。」

「嫌だ!! 飽きたモンは飽きた!!」


 クリスタルは意を決したように席を立ち、ルーグに宣言する。


「決めた! ルーグ、旅に出るぞ!!」

「またかよ!!!」


 いつものクリスタルの『旅に出たい』悪癖に、ルーグは頭を抱える。

上司であり、『空間移動』が出来るクリスタルに、ルーグは敵わない。

断っても無理やり連れていかれる上に、彼女の護衛をしなければならない。


「・・・・せめて、今ある書類は片づけてくれ。今日の夜出発でいいから・・・。」

「やったぜ。それならいいぞ!」


 クリスタルは椅子に座り直し、早速書類の山にサインを始める。

ルーグは少々哀愁を漂わせながら、『クリスタルと旅に行く』旨を部形に伝えるため執務室を出た。

__________


 夕食を食べ入浴を終え、二人は寝室にいる。

服装も視察用の目立たない衣服に着替えており、マントも羽織っている。

そしてクリスタルは右側のベルトに剣を、ルーグは背中側のベルトに短剣の双剣を差す。

そして最低限の着替えに道具を持った荷物を背負う。


「さっき部下からめちゃくちゃ止められたぞ。『お願いだから一週間で帰って来てくれ』って。」

「無理! お前の『時間操作』で何とかするんだな! 俺は少なくとも1年は帰らんぞ!!」

「言うと思った。」


 ルーグは呆れながら言う。

どうせ止めても無駄なのを知ってはいるが、ため息は出るものである。

そんなルーグをよそに、クリスタルは何もない空間に人差し指で『切れ込み』を入れる。


 『切れ込み』の先からは、爽やかな日差しが入る。

『切れ込みの先』は、日中のようだ。


「さて、何処の世界に繋がってる事やら。楽しみだな!」

「お前はな。」

「なんだ? お前は楽しみじゃないのか? まぁ、それでも連れて行くがな!」

「知ってた。」


 二人は『切れ込みの先』に入り込む。

そして人知れず、『切れ込み』は消えた。


 こうして、クリスタルの悪癖による『二人旅』が始まるのであった。

ここまで読んで頂きありがとうございます!

今回のお話はいかがでしたでしょうか?


今回はクリスタルの「旅したい」悪癖のせいで、二人で旅に出るお話でした。

今回でこの章は終わりとなりますが、お話はまだまだ続きます。


次回からは第二章となります。

クリスタルとルーグの二人旅。

どの様な旅になるのでしょうか?



厚かましいですが、創作の励みになりますので、良ければ評価をお願い致します。

感想も頂ければ、出来る範囲ですが要望を取り入れていく所存です。


改めて、読んで頂きありがとうございました!

次章もお楽しみに!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白いです! 文章も読みやすくて好みです(*´-`) このまま全話読ませていただきますね♪
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