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第50話:会いに行ける大司教(アイドル)の悩み

 


 正神教。

 その中心地とされる大神殿。まさに、正神教の勢いを物語る建物だ。

 特に凄い存在感を放っているのは、本殿。高さ四十メートルほどの尖塔を五つ有する巨大な建物は純白で、外から見ても溜息が出るほどに美しい。

 もちろん……本殿内部も負けてない。ど迫力で超豪華な内装が次々と視野に飛び込んでは、訪問者を圧倒する。ひときわ目につくのが、正面の視野百二十度に広がるステンドグラスだ。そこに描かれているのは正神教の神々や天使の超カッコいいお姿………SSRのレアカードみたいな豪華さ。そして天井画も圧巻……大天使四名の逸話が描かれてる。

 ……あと、床。ここがビックリ仕様……。

 なんと、地獄の底に座す大悪魔王ルシファー様の絵がドドンと描かれてる。ルシファー様の周辺に大罪の名を冠する悪魔たち、そして配下にある悪魔の軍勢が床一面、野球場ほどの広さに……ど派手に描かれているんだよ。

 天井に天使の軍団、床に大悪魔の軍団。人は常にその狭間にあるという教えを体現するためのデザインだとか。

 コンセプトはわかるけれども……上も下も知り合いだから、個人的には気まずい。

 それに、まるで足蹴にされるような扱いを受けた悪魔たちはさぞご立腹だろう………と思いきや……そうでもないらしい。かの大悪魔王ルシファーがこのデザインを見て……「ククククク?」とお笑いになったからだとか。

 ちなみにここで悪魔の顔を踏みつけた者には、地味(プチ)不幸が舞い降りる―――そんな都市伝説がある。家具に足の小指をぶつけたり、トイレットペーパーが無くなってたり、洗濯物が地面に落下したりと……地道に悪魔的ご褒美―――マイナスの感情を得るための活動を続けておられるようだ。

 ちなみに夜になると、本殿の床下に広がる地下祭壇へと続く道が解放される。つまり、上層の床が、地下祭壇では天井となり、悪魔を見上げることになるのだとか。そこでは、地面に描かれているのは天使たちの方だって噂もあるけど……確認したことはない。

 もちろん俺は、都市伝説が本当に悪魔のみなさんの活動だと理解しているわけで。当然、地味(ぷち)不幸を避けるため悪魔の顔を避けながら本殿を奥へと進むわけだけども……ここから先は、関係者以外、立ち入り禁止。ガードマンに挨拶して名を伝えるとシャキンと背筋が伸びて……離宮に続く裏庭に案内してくれた。

「……すげぇ」

 関係者以外お断りの裏庭(ここ)には、俺も初めて入った。噂通り、真っ白な薔薇で埋め尽くされてる。風と共に舞い散る薔薇の花弁が青空によく映えて……見る者の心を永遠に奪うだろう。ナナちゃんに見せてあげたいなぁ……。

「おぃ! こっちだぜぇ!」

 薔薇の低木に囲まれながら細道の先に……大司教の執務棟。ジェイ専用の二階建ての建物は、仕事と私生活兼用だとか。その扉を背もたれにして、裸ローブ姿のジェイが、ニヤニヤと笑ってる。

「出迎えサンキュ!」

「まぁ、暇だったからよぉ」

 ガッツリと握手を交わして、互いの肩に手を置く。対等な関係にあることを示す正神教の挨拶作法にのっとって。

「暇ってことは……今日は握手会(ミサ)なかったんだ?」

「それどころじゃねぇらしい。(じじい)どもが大騒ぎだったんだぜぇ? クックック」

 ジェイ……これ幸いとばかりに、修練してただろ? 汗だくだぞ?

「まぁ、入れよ」

「うん。お邪魔します」

「お前の家と違って狭ぇだろ?」

「いやいやいやいやいや」

 確かに王城は広いけども。俺の生家は質素だったし。

 それにこの執務室……神々の貢物(みつぎもの)臭がするんだけど? まず真っ先に目につくのが……アレ。

「ジェイ……アレなに?」

「あ? トレーニングマシーンだぜぇ?」

「……だよね」

 空圧式の超近代的な筋トレマシーン……。

「……そっちは?」

「おぉ。汗をかくための高湿度ゾーン……サウナっていうらしいぜぇ?」

「……だよね」

 それになぜか、小さめの温泉プールが窓の外に広がってる……。

「ジェイ、それは?」

「ああ、なんか飲むか? ボタン押すと飲みてぇもんが出てくるんだぜぇ?」

「………デスヨネ。じゃあ、烏龍茶で」

 コーヒーサーバー、それに飲み放題ゾーンによくあるジュースマシーンが並んでる。超小型化されて、壁面に埋め込まれてるけど……。快適すぎない?

 それに、部屋の奥にチラチラ見えてるアレは……多分、電子レンジだ。あと、冷蔵庫。大手家電企業のシリーズに違いない……。

「ほらよ」

「ど~も」

 ガラスコップまで、地球のファミレスにあるのと同じ形状だ……。

 つまり、この部屋の大半が、オーパーツだぞジェイ……。ほいほい他人を入れちゃだめだぞ?

「なぁ……あのガラス棚のなかは?」

「おぉ、アレが儀式用の正装だぁ」

 わかります。つまり、ファンサ用のコンサート衣装ってことですね。どれもこれも、露出多めのキラキラ衣装だし。羽とか生えてる衣装もあるけど……必要?

 だってジェイ、その気になればいつだって本物出せるじゃん。

「ジェイまさか……ダンスとか歌の練習、してないよね?」

「ねぇよ。讃美歌の練習はさせられてっけどな」

「讃美歌かぁ~」

「おぉ」

 大天使ミカエル、ウリエル、ガブリエル、ラファエル、そして大悪魔王ルシファー。偉大なる正神教の神々に捧げられる祝詞(のりと)。神々への畏怖を示し、その偉業を称える合唱。

 正神教の信者にとって、本殿で讃美歌を聴けることは栄誉であるとされている……らしい。地球でいうところの、年末に各地で開かれる第九の合唱みたいなイメージを勝手に抱いてたんだけど……ひょっとして違うのかも。

 各ドームで公演されるアイドルグループのツアーライブみたいな感じなのかもしれない。ツアー専用のユニフォームを着たり、集団で団扇(うちわ)をかざし、推しへのメッセージを伝えたり、拍手と歓声を惜しみなく送ったり………。

「このユニフォームってさぁ」

「おぅ?」

「レプリカが当日、販売されてたり?」

「らしいぜぇ。コンサート後に、寄付と引き換えに手渡されるんだとよぉ」

「それにもサインを書いたり?」

「あぁ。超高級品だからなぁ。劣化版のレプリカでも限定百枚とかになっちまうけどなぁ」

「なるほど」

「だからよぉ……ミサ用の安いローブも販売されてるらしいぜぇ」 

 アイドルじゃん。コンサートグッズじゃん。

「……ミサ後に握手会したりも?」

「おぉ。ガキどもが一生懸命手になってよぉ……ちっこい手をブンブン振りやがるからよぉ……。まぁ、司教の務めってやつだぜぇ」

 神対応じゃん。ファンサ満点じゃん。

「ガキ限定だけどなぁ。ハグしたり、頭撫でたり、サイン書いてやったりよぉ……」

 神対応どころじゃないじゃん。もはや神じゃん。

 いや、実際に神だけど。

 てかジェイ……それってウリエル様の影響受けてるっぽくない?

「まぁ、仕方ねぇ。ガキは大事にしねぇとなぁ」

「そだね」

 小さな田舎から、着の身着のまま武者修行に出かけ……竜人族の里なんかできっちり学んだ向上心盛り盛りの武闘派青年が、正神教の大司祭に抜擢され、多くのファンを有する超モテ男へと華麗なる転身を遂げたわけだけども。

 決しておごらず、調子に乗らず、ファン―――信者へ愛をもって接する。

 ジェイのことを非難する恒例の教会関係者もいるらしいけども。

 ルックスだけじゃない。中身まで立派なこのイケメンに対して、彼らはいったい、どんな立場と価値観で文句を言ってるんだろうか……。

「そうそう。それ、一着余ってるから持って帰れよぉ?」

「………これ?」

 この真っ青なローブ? いや、パーカーかな?

 チャックやボタンがない。腹筋フルオープン不可避のアイドル仕様……いったい、どこで、誰相手に着て見せろと……。

「まぁ、遠慮すんな」

「ども」

 まぁ、部屋着にはなる……いや、ならない。

 ならないならない。なにこれ? 素材ヤバいヤツでしょ?

「この衣装さぁ……特殊素材がふんだんに使われてるよね?」

「あぁ。火ネズミの皮とか、ヒヒイロカネの糸とか、なんかそんなんが使われてるらしいぜぇ」

「だよね……」

 王室御用達の高級品を扱うショップ、いや、武具屋でも見たことないよ。こんな超豪華素材フル仕様のチート装備。低レベルの冒険者が宝箱をあけたら、そこにはなんと勇者が魔王戦で使うドラゴンメイルが!? ってレベルのチート装備だよこれ。

 てかみなさん……過保護すぎですよ?

 きっと、ウリエル大好きターニャさんに頼まれた分神体の神兄さんとロココさんが、こそこそプレゼントを定期宅配してるに違いないけども……。

「リク? 顔が引きつってるぜぇ?」

「……いや、大丈夫」

「そっか? まぁ、そこ座れや」

「……ど~も」

 ソファーもヤバい。超フワッフワなんですけど……。

 てか、王室より上等な物品だらけじゃない?

 ズカズカと他人の家に入って来て壺やタンスを破壊しては中身を強奪する勇者っぽい人たちも、この家に入って来たとしたら……壺を割れないと思う。だって、明らかに壺の中身より壺そのものの方が、価値があるもん。

 いや……壺だけじゃないか。椅子も、壁掛けも、そこの器や鏡なんかもきっと……入手ランクSSレベルの物品だ間違いない。

 もはやある意味ここ、大魔王の城にある宝物庫レベルだよ。魔王戦に向かう勇者が最後の強力な武具やアイテムをゲットするための部屋だよ……。

 ……ん?

「なぁジェイ……」

「あ?」

「あそこの壺、どうしたのさ?」

 壺の上の部分が割れちゃってるんだけど……。

「あぁ。今朝、客が割っちまってなぁ」

「……大丈夫?」

 その人、超借金生活スタートしちゃってない?

「まぁ、怪我人はいねぇし。割れちまったもんは仕方ねぇ。それに客っつっても関係者だからよぉ」

「関係者?」

「おぉ。枢機卿のアホどもだぜぇ」

「アホどもって」

 ……言い方。枢機卿って超偉い人達のことだよね?

「アホだアホ……」

 眉間に皺を寄せたジェイが、小さく溜息を零した。

「どうしたのさ?」

「………アホどもがよぉ。クッソブチ切れて俺様の部屋に駆け込んできやがったんだぜぇ?」

「……例の件で?」

「おぉ」

 やっぱりか。

 まぁ、そうなると思ってた。

「……で? どうやって説得したのさ?」

「俺様じゃねぇよ。アホ爺どもが言うには……出たらしいぜぇ?」

「出たって………まさかっ」

「あぁ。この部屋にやって来たアホども四人の前でよぉ……紋様(これ)が光を放ってなぁ」

 ガバリとローブを捲ったジェイの身体にうっすら浮かんでる紋様。大天使ウリエル様が顕現するときに光を放つ。

 つまり、そっから神威が溢れだしてるってことなんだろうけど……。確かに、神々しい登場シーンだよね。紋様が光り輝き、大きな神々しい羽と輪っかが登場するわけだから。

 う~ん……どう考えても………かっこいい。俺もいつの日か、天装降臨―――天使っぽい状態に変身できるようになりたい。神兄さんみたいに。

「それで……‘我、大天使ウリエル―――……ジェイの恋路は神々の定めのもとにあると知れっ’ってよぉ。アホどもを一喝したらしいぜぇ?」

「……なるほど」

 ……ウリエルさん全面協力、マジ感謝っす。任せとけって、こういうことだったんですね。有言実行の神、マジ尊敬…!

 あとの問題は……本人の気持ち。それを最終確認に来たわけだけども……。

「……ジェイはいいわけ?」

「別に構わねぇぜぇ?」

「マジで?」

「おぉ。俺も嫁さん候補を探さねぇとなぁ」

「……マジで?」

「なんだぁ? リク……なんか問題あんのかぁ?」

「いや俺はぶっちゃけありがたい」

 本当に。心底ありがたい。

「それにしてもよぉ……結果が出るかどうかだよなぁ」

「結果って……真実の愛?」

「おぉ。この俺様によぉ………そんな相手がいると思うかぁ?」

「う~ん……どうだろ?」

 それはジェイ次第だろうし。

 あと……参加者次第ってとこかなぁ。

「クククっ」

「どうしたのさ?」

「いや……初めて会ったやつとキスして恋に落ちる……か。映画だったらぜっってぇ売れねぇ話だなぁって思ってよぉ」

「……だね」

「こんなアホイベントによぉ……俺様の運命の相手とやらが参加すると思うかぁ?」

「わかんないけどさぁ……参加者は五百を超えたんだろ?」

「おぉ」

 アイドルとキスできると思うだけで、とりあえず応募するよね。尊すぎて推しとは接触不可能ってレベルに達しておられるコアなファンは例外として。

「枢機卿のアホ爺どももよぉ……自分たちの娘や孫、息子をエントリーさせたって話だぜぇ?」

「なるほど。そうきたか」

「っとによぉ……アホな爺どもだぜぇ」

 まぁ、考えてることはわかりやすい。キス会が避けられないなら、大天使を宿すとされるジェイと、血縁関係をつくりたいってわけだ。

「リストの上位―――…キスの順番を関係者で争ってるかもね」

「あぁ。……ったくアホどもの考えそうなことだぜぇ」

 ジェイもあきれ果てたってとこか。キス会を非難しまくってた人達が、手のひらを返して、自分の関係者や知人をもうプッシュしてくるわけだから。

「そっか。だから部屋に引き籠ってるんだ?」

「おぉ。今朝も紹介したいっていってワラワラ集めてきやがってよぉ。本殿が満杯になりそうだったんだぜぇ。即効、追い出したけどよぉ」

「……マジお疲れ」

「……おぉ」

 激しい修練の後でもここまでグッタリはしない―――そんな感じでソファの上で伸びてるジェイは、もう一度、溜息をついた。

「てかジェイにはいないの? 好きな人……誰か気になる人」

「……あぁ」

「あの……村を出た時に親しかったって幼馴染は?」

「まぁ、いろいろあったけどなぁ」

「そっか」

「……おぉ」

 ジェイの顔が、ちょっと歪む。ズビビビビ―っとストローで飲みほした烏龍茶の苦みのせいか。それとも……。

「リク……正直に言うぜぇ」

「んー?」

「俺様はよぉ……わっかんねぇんだわ。その、誰か一人を愛するって感覚がよぉ」

信者(ファン)や仲間のことは大好きなのに?」

「……おぉ」

 ジェイ……それ、大天使ウリエル様の影響かもしれない。ウリエル様がそこに葛藤を抱えていて、それがジェイの潜在意識に作用してるのかも……。

 神々に恋愛は許されるのか―――そういう論争が天界にはある。

 信仰心を得ることが定めの神々は、多くのものを愛し、多くのものから愛されることを求めはしても……それを特定の個に向ける必要性はない。

 また、特定の個を愛して良いのか……。それは神々の本質から外れた行為なのではないか……。

 決め方の決まっていない議論は、終わりを迎えることはないわけで。議論は今なお、神々の間で続けられている。

 ちなみに守護神のみなさんは、「好きにすればいいんじゃない?」って立場らしい。けど、大天使たちは、どうなんだろうか……。

「その幼馴染のことも、そうなの?」

「いや、多分……好きだったぜぇ」

「その人のことが忘れられない……とか?」

「まぁなぁ。結婚するならコイツだなぁ………そう思ってたとこあったぜぇ」

「……そっか」

「おぉ」

 ストローで酸素を肺に取り込みながら、ジェイは空のグラスをじっと眺めて………不意に優しい微笑みを浮かべた。わずかに残った氷塊に、懐かしい誰かの顔が映ってるのかもしれない。

「……その時とさぁ、同じ気持ちには……なれない?」

「……あぁ」

「そっか」

「おぉ」

 初恋を引きずってるって可能性も、ないわけじゃないか。

「幼馴染との話ってさぁ……大天使ウリエル様の力が覚醒する前?」

「あぁ。本格的に顕現する前の話だぜぇ」

「……そっか」

 う~ん……。やっぱ、ウリエル様の影響って可能性もあるか。

 ひょっとしたら、恋愛をする必要があるのはジェイじゃなくて、ウリエル様の方なのかもしれない……。

 だとしたらこれは……難問だ。

 ………いや、待てよ。

 まさか……………。いやでも、ありえるか。

 あくまで推測の域を出ない。けど可能性はあると思う。

 ひょっとしたら創造神のねらいはここかもしれない。

 神々に恋愛を促すために……モデルケースをつくりたかった? そのターゲットにウリエル様を選んだ? そのために、兄さんの封印を使ってこの状況を敢えてつくりだした?

「……まさかね」

 さすがに考え過ぎかな。

 でも、仮にそうだとしても……兄さんを利用しようとしたことについては、ぜっっったいに許せないけどね……。

「ひょっとしたらリク……俺がこうなのはよぉ……ウリエルのせいだって考えてんのかぁ?」

「……可能性はあるかなぁって」

 創造神のねらいがジェイじゃなくて、兄さんでもなくて、ウリエル様だとすれば……。多くの神々や天使、悪魔たちから、創造神は、またも大量のヘイトを稼ぐことになる。

 念のため、あとでこの仮説をロココさんに伝えて……神々にもご検討いただこう。

「金、酒、セックス、権力………」

「どうしたの?」

「アホどもを見てるとよぉ……自分がそうなっちまうのが嫌になってよぉ」

「……うん」

「教義に忠実であれって考える派と、そういったアホどもとの争いもよぉ。なんだかバカらしくてよぉ」

「うん」

「嫁さんが見つかったらよぉ……引退すっかなぁって思ってんだ」

「引退って……大司教を?」

「おぅ。正神教から脱退して、お前らと冒険者すんのも悪くねぇよなぁ」

「……賛成」

 俺も、引退したい。

 ヒュム族の第一皇太子って地位から。

 兄さんやみんなと、自由にこの星での生活を楽しみたいし。

 そのためには、星外の魔物―――外宇宙からの侵略者たちとの争いに勝利しないといけない。

 そのためには、ぜっっっったいに……兄さんの力が要る。

 兄さんの封印を解くためには―――……そっか。

 うん……そういうことか。

 だからジェイは、引き受けてくれたんだ。みんなのためを思って……。

「ありがと」

「……おぉ」

 ニシシっと笑えば、ググっと手を引かれて。

 ソファーを離れて向かう隣室は………修練場。

「三本勝負でどうだぁ?」

「おっけ!」

 今は、未来に向けて思いっきり拳をふるおう。

 偉大なる大天使ウリエル様と、その現身―――ジェイに。ただただ、感謝を込めて。





今日もありがとうございました!

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