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41――ずぼらな師匠と失われた魔法
お題元Twitter@Tw300ss様「紙」
わが師匠は偉大なる魔法使いで、新しい魔法をも生み出す。
だが生活力のないクソッタレで、ものを片づけた試しがない。
「このへんに置いたんだけどな~」が口癖の男。
基本だらしないので、今日も、本の雪崩に埋もれている。
「このへんに置いたんだけどな~」
机ぐしゃぐしゃ。床も紙だらけ。棚は見たくもない。このへんって、どこ?
「……今日はなにをお探しで」
「新魔法のレシピを書いた紙」
紙。一番部屋にあるもの。サイテー。
「なくしたかな。その魔法を使えば大事な手紙とそうでない手紙、記録紙、レシピと、勝手に振り分けられるんだよ。便利だろ?」
「……なんでそんな重要なレシピ、なくすんですか!」
次から壁にでも貼っておいてよ。もう!




