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僕だけ落ちこぼれの吸血鬼ドラキュラ。 

作者: 七瀬




僕の一家は、、、?

代々受け継がれた吸血鬼ドラキュラ伯爵の血筋を引く者たち。



僕ら吸血鬼ドラキュラ一族は、長い長い間、ずっと生きてきたのだけど、、、?

この時代に入ってからは、僕の家族以外のドラキュラーはいなくなってしまった!


以前は、、、?

物凄い数で、ドラキュラ一族の者たちが人間の生き血を啜る為に

毎晩、人間の女性を生贄として連れてきては僕たちドラキュラ一族で

その女性の血を啜っていたと言うのに、、、?


ある時、ドラキュラ一狩りをする人間たちが現れ、、、!!!

僕たちドラキュラ一族は、随分と減ってしまった...。


十字架や霊水、ニンニクや日差しなので、たくさんのドラキュラ一達が

消えて行ってしまったんだ、、、!


そして、、、。

残ったのは、たった3人だけだ、、、!


僕『スマイル』推定17歳と弟の『サスク』推定14歳、父親の『ジョニー』推定

38歳のたった3人だけが、今もこの世に残る事が出来た、、、!!!




父親のジョニーは、認定輸血検査技師と言う仕事に就いている。

だから、簡単に人間の血を手にれる事が出来るんだよ、、、!


僕たちドラキュラ一族は、もう人間に襲いかかって血を啜る事は

もう、ないんだ、、、!!!


常に安全の為に、危ない橋は渡らないと決めている、、、!!!

弟のサスクは、元気で人間の友達をいっぱい作っているんだよ、、、!


『お兄ちゃん! もはや? ドラキュラ一も人間と共に生きて行く

時代になったんだよ! だからこれからは! 人間と共存して生きて行こう!』

『父さんもそう思うぞ! スマイルはどう思う、、、?』

『僕は、、、?』

『まあ~ゆっくりでいいんだ! 少しずつ前に進んで行こう!』

『・・・ううん。』




僕のお父さんも弟も、上手く人間たちと共存して生きている、、、!

でも僕だけ...! 上手く人間たちと付き合っていけない......。



つい最近なんてね、、、?

僕と仲がいい人間の女の子リンダとリンダの部屋に一緒にいて、、、!


彼女の首筋を見ていたらなんだか、、、?

急に、僕の喉が乾いてきて、、、本当に危なかった、、、!?

僕はリンダの首筋に僕の牙を突き刺す寸前でリンダのママがノックもせずに部屋

に突然、入ってきたから我に返ったんだ、、、!


リンダは僕にあの時、こう言ったんだよ、、、!


『スマイルって! 結構、男らしいのね! 見直したわ~!』

『えぇ!? まあ、そうかな、、、?』



もし、、、!?

僕がドラキュラ一だってバレたら、、、!?

僕たち家族は、3人とも殺されてしまう...。


僕が家に帰ってその事をお父さんに話すと、、、?


『スマイル! お前は何をやってるんだ! 父さんだけじゃない弟のサスク

にも影響する事なんだぞ! 今日は罰としてこれがお前の晩ごはんだ、、、!』

『・・・あぁ、』


父親から渡されたモノは、豚の血だった、、、!

僕は、ストローでちゅるちゅると飲んだ、、、!


『なんて! 不味い血なんだ! ブタの血なんか? 飲みたくない!!!』


動物の血は不味い! 非常食なら仕方がないと思うのだが、、、?

普段からあんなモノ、とてもじゃないけど口にしたくない、、、!!!


しかし、今回は僕の失敗だから、、、!

仕方がないと諦めて豚の血を飲み干した。



父親の仕事は、人間の血を扱う仕事で家に居る時は、、、?

ドラキュラ一から人間に戻る薬を研究している。


僕も弟も父親の作った薬を飲んでいるのだが、弟は少しずつ人間に近づいている!

顔の血色も良くなり、脈も微弱ながらあるし心臓も動くようになった。


何より、弟は人間らしくなっていった、、、!

食べ物も人間が食べる物を好むようになり、僕みたいに血を毎日、飲まなくても

いいみたいで、月に1度血を飲むか飲まないかと言ったところまで人間に近づい

ているんだ、、、!


父親は、ほぼ人間としての生活が出来るようになっていた、、、!

食べ物も、人間が食べる物で十分らしい!


でも同じようにしている僕には、ほぼ何の影響もない、、、!!!

ドラキュラーそのもので、、、!


僕は、顔色も青ざめていて脈もなく心臓も動いていない、、、!

食べる物も、血以外のモノは受け付けないんだ、、、!




『どうして? 僕だけ人間に近づけないんだ、、、!!!』

『スマイル! 焦るな! 個人差があるだけだ!』

『大丈夫だよ! お兄ちゃんもきっとぼくやお父さんみたいになるよ!』

『・・・・・・』



そして、気が付けば、、、?

お父さんと弟は、『人間』になっていた、、、!



・・・僕は落ちこぼれだ、、、!

ダメなドラキュラーなんだ、、、!!!



だって! 僕は、、、?

人間になった、お父さんと弟を僕の手にかけてしまったから、、、!!!


『ごめん、お父さん、サスク! 僕、二人の血を残らず啜ってしまった!』


二人は、、、?

跡形もなく、消えてなくなってしまった、、、!!!




僕はこうして、たった1人のドラキュラーになってしまったんだ...。


『なんで? こんな事に、、、。』





最後までお読みいただきありがとうございます。

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