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  作者: 波美
4/4

た。

人間そのものに興味が無い・・・

そう言ってもいい。

俺は俺だけのことで精一杯だった。


だからといって性欲が無いわけじゃない。

自分で処理したり・・・

大学時代の友人と夜の公園で抜きあいっこをしたりした。


大学時代の友人で、

原田充といって、

俺よりも体格のいい男らしいヤツだった。

俺は華奢で・・・

それも俺のコンプレックスで・・・

原田には少し憧れのような気持ちがあった。

人間に興味の無い俺でも・・・


彼の愛撫は気持ちがいい。

それが大学時代から続いている理由だった。


今の職場の中にも、

俺に言い寄ってくるヤツは居たけど、

ピシャリと強い瞳をぶっつけると、

それ以上は誘ってこなかった。


俺には原田が居てくれればそれでいい。


もちろん、職場上の付き合いくらいはしていたけれど。

飲みに行くくらいは・・・

俺を飲ませてあわよくば・・・って考えて居た輩も居た。

でも俺は酒が強い。

これだけはよかった点だ。

大体が俺よりも先に潰れる・・・

俺はその場にそいつらを置きっ放しで帰途に就く。


「バカめ・・・」


俺はため息と共に吐き出す。


原田とのことは、

誰にも知られていなかった。

俺が体を許す相手は彼だけだ。


だからといって、彼のことが好きだとか、

そういう感情ではなかった。

互いに気持ちよくなれる相手。

ただそれだけの、そしてそれ以上に、

それ以上を求めてこない友人。


彼も俺のことが好きとかそう言うのじゃ無いと言った。

彼には彼女も居たし、

俺とのことはただの好奇心くらいに想って居ただろう。

そして、彼とは色んなことを話し合える親友。

ただ一人の・・・親友。

それだけの間柄だった。


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