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胖姐看中国  作者: 胖姐
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第七十三話 中国人は順番を守るのが苦手?

毛沢東主席は、かつて、『農村が都市を包囲する』というスローガンのもとに、中国共産党を率いて、中華人民共和国を打ち立てました。

その際に、田舎の風習に追いやられて、中国では大都市での生活ルールや公共マナーというものが、ほぼ絶滅してしまいました。


たとえば、日本では『順番を守る』ということが、昔から当たり前のように根付いていますが、中国には、つい最近まで『順番を守る』という概念自体がありませんでした。

特に、1990年代までの中国では、駅の切符売り場、銀行の窓口、ファーストフードのカウンターなどで、利用客がきちんと順番を守って行列することは全く無く、いつでも押し合いへし合いで、客と店員が怒鳴り合いになるのは日常茶飯事。

私自身も、北京のマクドナルドで、レジでの会計中に割り込みをされて、


「割り込みすんじゃねぇよ、このクソ野郎~~!(# ゜Д゜)」


と、ガチ切れして大喧嘩してしまったことがあります。


ところが、最近は状況が少しずつ変わってきました。

数年前に上海から浙江省の紹興まで、杭州経由でバス旅行した時、上海の長距離バスステーションでは、乗客がきちんと一列に並んで乗車しており、しかも運転手に自分の指定席の位置を確認してから座っていました。

それを見た私は、


『おお~っ(◎_◎;)、きちんと順番を守るほうが効率良いことが分かったのね~。順序よく並んだり、指定番号を守ったりする習慣が、とうとう上海にも入ってきたのかぁ。』


と、かなり感慨深いものがあったのですが、杭州長距離バスステーションに着いて、紹興行きのバスに乗り継いだら、乗客は上海と同じように整列乗車はしていても、決して座席指定通りに座ることはなく、運転手も、


「……えっ?誰かが自分の指定席に座っている?それなら、空いている席に適当に座ったらいいじゃない。番号なんて守らなくていいよ。」


と、まさにひと昔前の中国人そのもの(;^ω^)


さらに、紹興の長距離バスステーションに着いて、タクシー乗り場に行ったら、1990年代のように、乗客は誰一人として並ぶことはなく、押し合いへし合いで車に乗り込もうとしていました。(ちなみに空車のタクシーはたくさんいました)


つまり、”順番を守る”という文化は、上海を起点として、近くの都市(杭州)から、より遠くの都市(紹興)へと、徐々に波及していっているのです。

この21世紀の世の中に、新しい文化が伝播していくことを肌で体感させてくれる、中国って何だかスゴイぞ!

でもしばらくの間は、古い文化と新しい文化とのぶつかり合いで、混乱(カオス)が続くのは間違いないのですが……(;'∀')

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