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胖姐看中国  作者: 胖姐
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第三十九話 中国語の発音は難しいわ~

いわゆる”中国語”は、『普通話』、『北京官話』、『国語』とも言われる、20世紀初頭に言語学者が編纂した人工的なことばです。(日本で言う”標準語”)

基礎となっているのは中国東北部で使われている言葉でした。

だから、今でも大連の人が話している言葉が、中国で一番発音がきれいと言われています。


では、普通の中国人が、日常は何語を話しているのかというと、それぞれの地方の方言です。

これが非常にやっかいです。

街ごとに言葉がまったく違うのです。日本で言えば、東京の八王子と表参道で話されている言葉が違う(◎_◎;)

具体例を挙げると、上海市郊外で話されている言葉と、上海市中心部で話されている言葉が異なっており、上海市郊外の松江区に工場を持つ日系アパレルメーカーが、上海市内中心部の静安区にあるデパートにテナントを出店する場合、自社工場のある松江区で店員を雇って派遣すると、店員さんが街の言葉を話せないため使いものにならず、お客様にイジメられて、しまいに地元に泣きながら逃げ帰ってしまうため、やむなく市内中心部で街の言葉を話せる店員さんを再募集するなんてことがありました。


中国の首都である北京にも方言があります。

私が中国に留学している時にも、”北京方言”の授業がありました。

北京の方言は、一言で言うと、なんでも単語の語尾をアルアルと舌を捲いて発音する(捲舌音)のが特徴です。

この捲舌音が、日本にはない発音なので、非常に難しいです。舌の使い方や発音時の位置が巻き舌音の無い日本人にはよく分かりません。

私はこの捲舌音がずっと出来ず、授業中、先生に発音を直されてばかりいました。

ある日、私の自室に補習授業に来て下さった先生が、突然、


「胖姐さん、汚れていない薄手のビニール袋はありませんか?」


と聞いてきました。

私が『???』となりながら、一枚のビニール袋を差し出すと、先生はビニール袋をおもむろに右手にはめ、


「胖姐さん、ちょっと失礼しますよ。口を開けて、舌を伸ばして下さい。」


といって、ビニール袋を被せた右手を私の口の中に突っ込んできました。

そして、私の舌をつかんでグッと曲げて、舌先を上の歯の裏に固定し、


「さぁ、これで発音してみて下さい。これが捲舌音の舌の位置です。よく覚えて!」


と言いました。

先生のスパルタ(?)教育のおかげで、その後、私の発音は何とか安定し、北京の人にきちんと言いたいことが伝わるレベルになりました。m(__)mペコリ


ところが、就職して、中国東方の上海に派遣されたら……


「胖姐さんの舌を捲く発音は、北の田舎者みたいでとても聞き苦しいので、ぜひ直して下さい。」


と、上海出身の同僚や友人から、寄ってたかって発音を修正されました。

頑張って彼らが納得するレベルまで捲舌音を減らしたら、今度は、さらに南方の台湾や香港出身の知人から、


「胖姐さんの発音は、いかにも”大陸の標準語~~”って感じだね。私達には真似出来ないよ。田舎っぽ~い ( ̄m ̄〃)ぷぷっ!」


……一体全体、キミら中国人は、私にどないせいっちゅーんじゃ。(# ゜Д゜)

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