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胖姐看中国  作者: 胖姐
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第三十二話 さすらいの中国人ギャンブラー?

中国人はバクチ好きです。

だから、澳門と香港を除いて、中国大陸内では法律で禁止されているのだと思います。

なんだか国民性として、地道に一つのことをコツコツ積み上げるのは苦手みたい。

一か八か、ハイリスク・ハイリターンが好きなようです。


中国国内でバクチが禁止されていると言っても、トランプでのポーカーは、かつて鄧小平主席が好んでいたこともあり、『スポーツ』の一種として普及しています。

(私にはルールが複雑すぎて覚えられませんが……)


中国生まれの世界的ゲーム『麻雀』(中国語表記は”麻将”)は、家庭内で掛け金無しの健康マージャンをする分にはよいのですが、公共の場で不特定多数が集まって、お金を賭けてゲームするのは禁止されています。

かつて上海でリラクゼーション設備の一つとして全自動雀卓を置いた日系マンションがありましたが、賭場開催の疑いで現地警察の手入れを受けたとききました。

しかしながら、中国でも東莞市あたりに行くと、街角の公園に老人が集まって、大っぴらに麻雀をしていたりするので、警察の取り締まりがあるかどうかは、地方の状況によるのかも……。

法律の適用が全国統一でないところが中国らしいです。(どの程度にするかは担当官(ヒト)次第)


中国では、株式や不動産などの投機が一般的に行われていますが、これもバクチ好きの国民性によるものだと思います。株で大損して自殺なんてよく聞く話です。


さて、このように表向きにはバクチが禁じられている中国ですが、私はかつて青島の某ホテル内にあった”カジノ”で遊んだことがあります。

カジノと言っても、スロットマシーンが中心で、いわゆるルーレットや大小などのディーラーのいるゲーム台はなかったと思います。

そして、ゲームに勝っても現金が戻ってくるわけではなく、ホテル内だけで使える金券がもらえました。

私がカジノの両替カウンターで、手持ちの現金をゲームコインに替えてもらい、スロットマシーンの前に座り、コインを1枚入れては、マシーンの脇のレバーを”ガチャッ”と引いてノンビリ遊んでいたら……。

隣にいた見ず知らずの中国人ギャンブラーのおっさんに、


「……あ゛~~~っ(# ゜Д゜) アンタを見ていると、もう、イライラするっ!

バクチっていうのは、こうやるもんだぁ!」


と、いきなり私の持っていたコインを5枚くらい鷲掴みして、一度にスロットマシーンに

“チャリチャリン”と放り込んだかと思うと、私の手をひっつかんで、マシーンのレバーを”ガチャッ”と下させました。そして、得意気に、


「どうだ、分かったか!バクチっていうのはなぁ、1回当たりの掛け金を多くしないと、リターンがないんだよ。だから、コインは1枚ずつ機械に入れちゃダメっ!」


………いやいや、オッサン、今入れたコイン5枚は一瞬ですっちゃったよ。全然リターンなかったから(;^ω^)


私は、半分涙目で(結構ゲームコインは高い)、そのオッサンに対して、


「私は持ち金を使って、長くのんびり楽しみたいので、邪魔しないで下さいよ……。」

「…えっ、何だって!? アンタは、今、バクチをしてるんでしょ?儲けたいんじゃないの?」

「勝てればラッキーですが、勝たなくてもよいと思っています。収支トントンでOK。私はカジノの雰囲気を楽しんでいるのです。」

「……はぁ!?!?(◎_◎;)」


ギャンブラーのオッサンは"全く理解不可能"と言わんばかりの顔をして、黙って私のそばから去っていきました。こら~~、私のゲームコイン返せ~~(# ゜Д゜)


それにしても、おせっかいな中国人ギャンブラー、恐るべし。

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