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胖姐看中国  作者: 胖姐
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第二十七話 コワイコワイ博物館 その①

広東省東莞市に”虎門”という街があります。

世界史の教科書に出てくるアヘン戦争の舞台となった街です。

また、珠江にかかる”虎門大橋”という大きな吊り橋で有名なところです。

その橋のたもとアヘン戦争時の砲台跡と海戦記念館という博物館があるのですが、その博物館の展示がすごい!(◎_◎;)


アヘン戦争にまつわる歴史的な資料の他に、『麻薬を吸うと、人間はこういう末路を辿りますよ』、という警告が展示されています。


例えば、ある少年(実名表記あり)が、受験勉強に行き詰まり、ゲームセンターやクラブに通って息抜きをしていたら、そこで知り合った友達から麻薬をもらって、すっかりその魅力にハマってしまい、不良の仲間に入って、学校にも通わずに薬物中毒者になってしまったのですが、ある日、麻薬のオーバードーズ(過剰摂取)により、クラブで急死してしまい、死体の処理に困った友人達に雑木林に埋められてしまった、という事件が紹介されています。

最初は少年の学生証の顔写真に始まり、通っていたクラブの写真、そして最後に展示されている写真が、掘り出された少年の死体と埋まっていた穴の検視写真なのです。(ちなみにカラー写真ですよ)

身体をエビのように曲げて横に倒れている全体写真と、死体の顔のドアップ写真です。

瞼はもちろん閉じているのですが、口からは白い泡を吹いた後がはっきりと……。

身体には埋められた雑木林の落ち葉がついており(大きな土塊や埃は取り除かれている)、妙にリアルなのが不気味です。


また、実際に各種の麻薬が展示されています。

アヘン、覚醒剤、コカイン、大麻、LSD、MDSA……。

覚醒剤は、その化学式と作成方法、密造工場で使われていたバケツや柄杓なども展示されています。(意外と簡単に作れるらしい)

私が、『これってスゲェ~(◎_◎;)』と思ったのは、合成麻薬MDSAの進化の歴史と種類を、ボードに実際の錠剤を貼り付けて展示がしてあったことです。とても分かりやすいけれど、本物は展示しちゃいかんわな( ̄▽ ̄) 私にはMDSAが頭痛薬か風邪薬くらいにしか見えないけど。ちょっとバファリンに似ているので。


館内のジオラマでも、お父さんが薬物にハマって悲惨なことになった一家がマネキンで展示してあったりして、小さなお子さんならば、怖くて泣くこと間違いなしです。


中国はアヘン戦争で負けたことが諸外国に侵略されるきっかけとなっただけに、麻薬については、現在でも非常に厳しい態度をとっています。

麻薬の売人は、即刻、死刑ですよ。ただし売人から麻薬を買った人は、あまり重い罪には問われません。

あれだけ厳しい態度を取っているのに、中国では違法薬物がなかなか根絶できず、かえって日本よりも気軽に手に入るように思います。

私が留学していた時にも、欧米系の学生が寮内で大麻を吸っているのを見かけたことがあります。(独特の甘い匂いがするので、吸っているのが煙草と違うことがすぐに分かります。私は麻薬が体質的に合わないみたいで、そばを通って大麻の匂いを嗅ぐだけでも、頭がすぐに痛くなる……)


最近は日本でもポピュラーになってきた”火鍋”にも、本場中国では、出汁にコクを出すためとリピーター客を増やすために、スパイスのなかに、ケシの実(麻薬)を入れている店がちょくちょくあります。そのようなお店の火鍋を食べると、私の場合、冷汗が出て猛烈に気持ち悪くなり、めまいを起こすので、すぐに分かります。そして二度と行きません。

でも、普通の人は、きっと美味しい味と感じて、もう一度食べたい(実際はスープの中に入っている麻薬の作用ですが…)と思って、そのお店に通ってしまうのでしょう。


私が東莞市に長期出張していた時にも、深夜や早朝の時間帯に、私立の麻薬更生施設のTVCMが流れていました。(『パパ、早く中毒を治しておうちに帰ってきて!』みたいな)


日本でもASKAさんなど、才能ある芸能人やスポーツ選手が麻薬に手を出してしまう事件が相次いでいますが、きっと海戦記念館の展示を見ていたら、絶対に薬に手を出さないんじゃないかなぁ。

日本にも麻薬中毒防止のために、リアルにコワイ博物館を作って、学生に強制的に参観させたらどうでしょうか!?!?

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