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胖姐看中国  作者: 胖姐
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第十話 中国は広い

中国の国土は広いです。


日本では、郵便配達が1ヶ月に1回しかないとか、水道・電気・ガスのインフラが全く無いなどの場所は、もうほぼ存在しないかと思いますが、中国では、まだ田舎に行くと、国土が広いために、インフラの整備が全然追い付いていないなんてことはよくあります。


20年以上前に私の家庭教師をしてくれていた中国人大学生(女性)のご実家が、まさに上記のような田舎でした。(水道・電気・ガス無し、郵便配達は毎週1回。新聞が届くのも毎週1回)

当時、私が使っていた中国語の教科書に、彼女の故郷が、"中国で最も辺鄙で貧しく、出稼ぎ労働者を生む地方"として紹介されていたのですから、その田舎度は推して知るべし。

(彼女は私の教科書の内容を見て、「ウチの田舎はそんなにひどくない!」と怒っていましたが)


私自身も、

"今日、××省〇〇村に、初めて電気の明かりが灯りました。村民は大喜び"

(裸電球1つを村の子供たちが、全員で囲んでじーっと見ている)という中国中央電視台(TV局=日本のNHKにあたる)のニュースを見て、


「……はぁ????この20世紀末に?日本じゃあり得ないんですけどー」


と思ったことがあります。


当時、中国の農村から北京の大学に入学するために上京してきた中国人学生(男性)から聞いたのですが、彼は北京に来るまで電化製品というものを、全く見たことも使ったこともなかったそうです。

父親に連れられて寮の自室に入ったのはよいのですが、電化製品を見たことがないので、当然、部屋の明かりを点けるスイッチというものが分からず、隣室の学生が、『確か昼間に新入生が隣室に入居したはず……。でも、部屋の明かりがついていないし、ちょっと様子がおかしい』と気が付いて、彼の部屋を覗きに行くまで、真っ暗な部屋のベッドの上に、親子二人で、ぼーっと座っていたのだとか。


彼は、隣室の学生から、"電気"、"蛍光灯"、"スイッチ"というものを初めて教えてもらい、


「アイヤー、北京っちゅうところは、何と便利なところだべ。夜になっても昼間みてぇに明るい」


と思ったそうです。


もちろん彼の出身地のようなド田舎には、郵便は1週間に1回配達があればよいほうです。

このような地方には、世の中のニュースなどが届かず、まだ毛沢東主席が存命で活躍していると信じている村の長老様がいらっしゃるのだとか……。

(今は中国もネット社会ですから、さすがにそんなことはないと思いますがネ)

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