ハプニング
私と彼は、デート中。
「ねぇ、たかちゃん、お昼どうする?」
「あー・・・、テキトーにすませよぉぜ。」
「・・・うん・・・。」
なんだよ、その返し・・・
そう思いながらも、私は返事をした。
「雪乃、いきたいとこあるか?」
わ!
いきなりそんな撃ち抜かれても・・・
じゃなくて、聞かれても・・・
私は迷いながらも答えた。
「駅前のカフェ!!」
「んー・・・ま、いいよ。」
そう言って、彼は私を置いてすたすたと歩き出した・・・
ふつう、手とかつなぐでしょ・・・
*
「何食う?」
そう彼に聞かれて、まだ決まってないと答えた。
そして、彼はもう決めたから早くしろと私を焦らす・・・
もう!
ゆっくりさしてよ!!
そう思っていると、たったった、と可愛い足跡が聞こえてきた
と、おもった瞬間
バシャッ―・・・
なんだろぅ・・・
服が冷たいなぁー
てか、ビショビショだ
*
「へ・・・・へっくしょん!」
「お、おい、大丈夫か??」
「う・・・うん。寒・・・。」
さきほど、カフェで可愛い小さな男の子にジュースをもろ、こぼされた。
そして、私はビショビショ。
さっきから、寒気がする・・・
てか思わぬハプニングだよ・・・!ほんとに!!
「寒って・・・夏やぞ?風邪ひいたんちゃうか?」
「いやー大丈夫でしょ。」
「ほら。」
バサッ
そう言って、彼は私に来ていた上着をかけてくれた。
そういうところ、好き・・・
なんて言えない。
だって
「馬鹿やから、風邪ひけへんと思うけどな。」
ほら、すぐこういうことを言う。
*
君に見せてあげたいよ
君にあげたいよ
本当の愛を。