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1-5 石像の目撃者

無数の石像が並ぶ教会の前庭。血生臭い空気が漂うその空間。

ヴァルトがゴルザから連絡のあった地点に到着すると、

そこには仰向けに倒れたゴルザの死体があった。


血だまりの中で、ゴルザの首は見るも無残に切り裂かれていた。その傍らには、銀髪の剣士が立っていた。

銀髪の剣士はゴルザの死体を侮辱するように、その頭部を蹴り飛ばした。

ゴルザの頭部は、床を転がり、ヴァルトの足元に止まった。

ヴァルトはゴルザの死体を気にも止めず、じっと銀髪の剣士を見つめた。


「この村荒らしの賊め!」

銀髪の剣士は舌打ちするように言った。


銀髪の剣士はヴァルトの鎧に皇室の紋章が描かれている事に気付く。

「皇室の差し金か?俺達を始末しようというのか。」


(ゴルザとの戦闘にも関わらず、全くダメージを受けていない、その佇まいにも隙は見られない。)

ヴァルトはこの男こそがかつての英雄だと確信すると、胸に手を当て誰かに連絡をとる。

「竜を見つけた、狩るぞ」


ヴァルトは、稲妻を纏った剣を振るい、剣士に猛攻を仕掛ける。しかし、剣士の剣は、まるで生きているかのように動き、ヴァルトの攻撃をことごとく打ち返す。


無数の石像が並ぶ空間で、二人は激しい攻防を繰り広げる。ヴァルトは、石像を破壊し、その破片を剣士に投げつける。しかし、剣士は軽やかにその攻撃を避け、ヴァルトの背後へと回り込む。


剣士の剣が、ヴァルトの首元を掠める。一寸の狂いがあれば、命を奪われていた。ヴァルトは冷や汗を流し、危機感を募らせる。剣士は、ヴァルトの動揺を見逃さなかった。


「まだ甘いな、若者。」

剣士は冷酷な笑みを浮かべ、さらに攻撃を仕掛ける。ヴァルトは、必死に剣士の攻撃を凌ぎ切るが、次第に体力が尽きかけてくる。


もはや、このままでは敗北は免れない。ヴァルトは、最後の切り札として、全身に稲妻を纏い、剣士に全力を込めた一撃を放つ。


稲妻は、剣士を包み込む。しかし、剣士はそれをものともせず、ヴァルトの攻撃を受け止める。そして、自身の剣をヴァルトの胸へと突き刺す。

ヴァルトは、力なく地面に倒れ込むと静かに息を引き取った。


この超越的な戦闘を石像の物陰に隠れて見ている者がいた、ライルだ。

剣士はライルの存在に気づいており、剣を真っ直ぐにライルへ向けて突き出す。

「次はお前の番だ」

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