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3-3 竜の覚醒

男はゆっくりとイリスの方へ歩き出す。


「止まれ!」

護衛の騎士達が謎の男を包囲する。

魔塔の魔術師達もイリスを守るように陣形を取る。


「イリス、久しぶりだな。皇室に匿われていたお前が出てくるなんて…

目覚めたんだな、記憶か、それとも力が。」

イリスは何も答えずじっと男を見ている。


「お前の裏切りで、我が師ゼブルとその仲間は、どんな目にあったか分かっているのか。」


「私が記憶を取り戻したならどうなんだ?

力に目覚めていたらどうなんだ?」


「記憶を取り戻していたなら、当然罰を与えてやる。

記憶がなく力を取り戻しているなら、再び共に歩もう。」


「ゼブルの弟子ジェイクよ。私の判断は何も間違っていない。間違っていたのはお前の師匠達だ。」


「そうか、記憶を取り戻していたか…。

ならば…貴様の魂はここで消滅するのみ。」


ジェイクはイリスに向かい、まるで獰猛な獣のごとく襲い掛かった。


「イリス様、お下がりください!」

護衛騎士の隊長が叫び、ジェイクに剣を向ける。

ジェイクは魔法で巨大な蛇の様な炎竜を出現させると、紅蓮の炎を纏いのたうち回りながら騎士に襲い掛かる。

炎の奔流が、騎士を飲み込んだ。


「ぐわぁっ!」

騎士は悲鳴を上げながら次々と倒れる。


魔術師達は魔弾を一斉にジェイクに向って放つ。

ジェイクの足元の床がせり上がると、巨大な壁が出現し、その壁により魔弾は全て防がれる。


「戦闘経験の浅い研究員の魔法などこの程度か。」

ジェイクが指を鳴らすと、魔術師達の足元から無数の氷の棘が生え出した。

氷の棘は鋭い刃となり、魔術師たちの足元から容赦なく串刺しにしていった。


ジェイクは杖を掲げ巨大な火の渦を発生させると、炎は螺旋を描きイリスに向って襲い掛かる。

渦は燃え盛る炎を巻き上げ、周囲の空気を焦がすほど熱い。


グレンはイリスの前に出ると、巨大な斧を振り被り螺旋の炎を打ちつける。

グレンの斧は炎の竜巻を真っ二つに割れ、炎は周囲に飛び散り消滅する。


「殺してもいいのか?」

「構わん。」

グレンの問いにイリスは低い声で答える。


ジェイクは倒れた魔術師たちに見向きもせず、グレンへ向き直る。


「フン、大男め、かかってくるがいい。」

ジェイクは杖を構える。

グレンの斧がジェイクに迫る、ジェイクは杖に魔力を込め、グレンの斧を受け止める。


轟音と共に激しい衝撃でジェイクの脚が床に食い込む。

グレンは渾身の力を込めて追撃を叩き込むが、ジェイクは更に杖に魔力を込めそれを弾き返す。


グレンは距離を取り斧を振り回すと、竜巻を発生させ、砂や瓦礫を巻き込みながらジェイクを襲う。

ジェイクは青く輝くシールドを貼り、竜巻の攻撃を防ぐ。


グレンは更に斧を振り、目に見えない真空波を飛ばす。

真空波はシールドを突き破ると、ジェイクに直撃し人形のように巻き上げ吹き飛ばした。


空中で体勢を立て直しジェイクが言う。

「なかなかやるじゃないか。」


次の瞬間、ジェイクの杖から眩い光が放たれた。光は、まるで稲妻のように鋭く、グレンの腕や腿を切り裂く。


「くっ……!」

グレンは堪らず膝を付く。


「エレイン、加勢してあげて。」

「ええー!?」

イリスの依頼にしぶしぶエレインは周囲の石像に魔力を与える。

石像はゆっくり動き出しジェイクに向っていく。


(ちっ、あの石像共はとんでもない量の魔力が込められている。)

ジェイクの顔には若干の焦りが見える。


座っていたイリスが立ち上がる。

「お前の気持ちは分からなくもない、たが大局を見ろ、神木には手を出してはならんのだ。」


「黙れ!女王は引き裂かれ、提言した師ゼブルは殺された、あの魔樹を許せるか!

その力を利用する皇室も従う貴様も同罪だ!」


「我々はお前と同じ場所を目指しているぞ、悠久の平和だ。」


「そこまで言うなら力を貸してもらおうか。」

ジェイクは空中に巨大な魔方陣を描き出した。


「目覚めよ、竜の力……。」

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