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1-2 予期せぬ抵抗

村に入ると、古びた家々の屋根が影を落としていた。ライルは、息を潜めながら一軒一軒の家を覗き込む。

「ここも違うか……」とつぶやき、次の家へと足を運ぶ。その時、別の家から物音が聞こえた。ゴルザの笑い声がする。無駄な殺戮が始まったか。ライルはため息をつき、足早にその場を離れる。


次の家の2階には、薄暗い灯りが漏れていた。窓から覗き込むと、そこには長髪の子供が寝息を立てていた。

「確認するか」ライルは窓枠に足をかけ、寝室に侵入した。

(違う、この少女は黒髪だ)と心の中で呟きつつ、次の家に向かおうとしたその時、少女はライルの気配を感じて目を覚ましてしまった。

「誰?」少女はライルの腰に下げられた剣に気づき、恐怖に震えながら悲鳴を上げた。


ライルは、悲鳴により住人が起きてしまうと判断し、素早く少女を斬りつけようとする。


しかし、少女は素早く身をかいくぐり、ライルの攻撃をかわした。


「!」ライルは、素人の少女に攻撃をかわされたことに驚きを隠せない。少女は、恐怖に震えながらも、必死にライルの攻撃から身を守ろうとする。ライルは再び剣を振りかぶるが、少女は近くの椅子を掴み、剣の軌道を逸らした。そして、勢いよくライルに体当たりし、彼を床に倒した。


ライルは、思わぬ反撃に驚きを隠せない。少女の構えは明らかに素人だったが、必死さが伝わってきた。

(落ち着け、素人のガキ相手になにをやっているだ)と自分に言い聞かせ、再び立ち上がり、少女に斬りかかる。


その時、寝室のドアが開き、ライルの背後から剣が振り下ろされた。ライルは咄嗟に身をかわし、振り返ると、少女の父親らしき男が立っていた。父親らしき男は、娘を庇いながらライルに剣を向ける。


父親らしき男は少女に逃げるように言うと、ライルに向かって斬りかかってきた。父親らしき男の斬撃は鋭く重く、ライルは防戦に手一杯だ。


「住人の反撃にあっている、加勢してくれ」とライルは首輪に手をあて念話で仲間を呼ぶ。父親らしき男の激しい攻撃に吹き飛ばされ、ライルは窓を突き破りそのまま転落し地面に体を叩きつけた。父親らしき男は2階の窓からこちらを見下ろすとこう言った。


「お前、ただの賊なんかじゃないな。しっかり剣術を学んだ人間だ。何者だ!」


答えずにいると、父親らしき男は窓から勢いよく飛び上がり、空中で剣を弧を描くように振り下ろした。

「一閃!」剣は夜空を切り裂くような勢いでライルめがけて突き刺さる。地面が大きく揺れ、土煙が巻き上がった。


しかし、土煙が徐々に晴れ始めると、そこにはライルの姿はなかった。ライルは、その直前、誰かに肩を掴まれ、力任せに後方へ引き倒されていたのだ。


倒れたライルが見上げると、加勢に来たのはカインだった。

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