虜ドロップ
お久しぶりです!
停滞気味で申し訳ない、、、
「カラカラカラ、」
軽い音とともに飴が出てくる。たまたま駄菓子屋を通った私は店主の男に引き止められた。
「お若い女性の人、あなた、何か悩みってありませんか。」
「何ですか、ナンパか客引きか何かですか。」
あまりにも気色の悪い声で話しかけられたので、言葉が汚くなってしまった。
「そんなことではありません、面白い駄菓子があるんで、紹介したいなと思っただけですよ。」
そう店主が言い、店の奥へ足を進めた。
「あったあった、これですよ!」
舐めてみてくださいと店主の言うがままにその飴を口に運んだ。私にとってはどこにでも売っているような飴の味に感じた。
店主が持ってきたのは、懐かしさを覚えるドロップ缶だった。
「これのどこが面白いんですか?」
「これを食べると自分の好きな人が、自分を必ず好きになる、魔法のドロップなんです。私は『虜ドロップ』と呼んでいます。」
怪しさ満載のドロップ缶を見せられ、『自分を必ず好きにさせることができる』なんて言われて誰が信じるかと私は思った。まあでも、騙されたと思って買ってみるか。
後日、私は虜ドロップの真の力を知った。あの時、嘘付けと思った自分が恥ずかしい。あのあと、友人に冗談半分でこの飴を食べさせてみたら、急に様子がおかしくなり『ねぇ君が好きな人ってどんな人?』と聞いてきた。何と言ったらいいのか分からず、すぐあの飴の力かと思った。この飴があれば何だって望みが叶えられる、そう思った私はすぐ行動に移した。
まず手始めに、会社の上司から落とすことにした。適当に嘘をつき、この飴を食べさせた。しかし、何の変化もなくこの飴の効果が出なかった。と言うことは、上司は私のことが好きではないことということだ。だったら力ずくでも私のことを好きにしてやる、私の思い通りにしたい、そう思ってドロップ缶のなこを見てみるともう一粒も飴が残っていなかった。私にはあの飴がないと結婚できない、恐怖が襲いかかってきた。
またあの店に行き、ドロップ缶を探した。
「おや、あのドロップ缶をお探しですか?」
以前、私にドロップ缶をすすめてきた店主が奥から出てきた。
「すみませんね、原材料が少なくなってきていて価格があの時よりも二倍になっているんですよ。それでもいいですか?」
まあ仕方がない、買おう。この飴で私の人生が変わるのだから。
店を出る時、店主に呼び止められこう言われた。
「これからもいいお付き合いをお願いしますよ。」
いかがでしたか?
連載小説の方も進めていきたいと思っておりますので、応援よろしくお願い致します。




