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キスの味は…

カフェに着いた私たちは二人掛けの席に腰を下ろした。


テーブルにお冷やが二つ置かれ、注文をした。

若い女性の店員が厨房へと戻っていき、二人の時間が流れる。

「夕飯前は食べないんだ、筒海さん。親から言われてたり?」

「ま、まあそうだね。少食で……塔洞さんは大丈夫なんですね、あれだけのパフェを頼むなんて」

「別腹ってよく言うじゃん!それだよ、それぇっ!でさぁ連絡先交換しよっ!ラインはやってる?やってたらラインの方もさ知りたいな〜ぁって。どうかな?」

塔洞さんがスマホを取り出し、ふるふると胸の前で振り始める。

「まあ、よく耳にするね、その考え。連絡先交換は良いけど……LINEはやってないんだ私」

「ラインやってないかぁー、なら仕方ない。連絡先さえ知れたら良いや。やろ〜筒海さんっ!」

私もスマホを取り出し、彼女と連絡先を交換した。


「やったぁ〜筒海さんの連絡先ゲットぉ〜!これでいつでも話せるね、筒海さん。嬉し〜なぁ!」

「はしゃぎすぎじゃないですか、塔洞さん。そうですけど……」

無邪気な笑みを浮かべ、手の動きが激しい彼女に若干引きながら指摘する私。

「えぇー、筒海さんの反応が薄すぎるんだよぅー。もっとはしゃぐべきとこじゃん、ここはさぁ〜!ほらほらぁ〜」

はしゃぐことを要求してきた彼女は楽しそうだ。


「ああー、ウレシーなぁ。あはは……」

「棒読みの喜びだなー。そんなの見たの初めてだよ。御影とは上手くいかなかったんだよね、今日の様子だと。私で良ければ、相談のるよ」

余りの驚きで呆れ混じりに言ってきた彼女。次の瞬間には引き締めた顔になって人懐っこい笑みを浮かべる彼女。



「——ていう感じで……どうすれっ」

意見を求めようとした私の唇が柔らかい感触のモノで塞がれ、口で呼吸が出来なくなった。

うぅぅっあうあうっ……と口内でくぐもる呻き声を無視したまま触れ続ける彼女の唇の猛攻に抵抗出来ずにされるがままの私だった。

「ぷはぁ〜っ、どうだった?私のキスは」

「どう、って言われても……ホイップクリームの甘い味、でした……」



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