表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/13

幼馴染との別れ

幼馴染とは、とても仲良しで、突き放されるなんて思いもしなかった。唐突な別れを幼馴染とした。

私、筒海奈々は幼馴染である永倉佳那汰に恋をしていた。同い年ではない、9つも離れている。彼への想いは溢れだしていた。中学生になる直前、彼が私を突き放し、肩を押してきた。私は後ろに倒れたが謝ってくれることなく、手を差し出してくれることもなく、私を置いてきぼりにした。

翌日、彼の家に向かうと駐車しているはずの車がとまっておらず、違和感を感じた。

インターホンを押しても、誰も出てくれなかった。

扉を開けようとしたが、鍵が締まっていた。

「どうしたの、奈々ちゃん?永倉さんならいないよ」

後ろから、近所のおばあさんの声がして、振り向くと衝撃の言葉に耳を疑った。

私は、おばあさんに駆け寄り尋ねると話してくれた。


今までの楽しい想い出が次から次へと浮かんできた。目もとが熱くなっていった。目障りだったのかな、仕方なく遊んでたのかな。頭の中に昨日の彼の顔が出てくる。


嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ──


「──したの。どうしたの、奈々ちゃん。泣かないでよ」

おばあさんの声で泣いていることに気づいた私。

頬を伝い、アスファルトに落ちた雫。

おばあさんが私を抱き締めてくれる。


「ただいま」

帰ってきた私を無言で抱き締め泣き始めた母親の温かさに触れ、渇れたと思っていた涙が溢れだしてきた。


彼とは、高校入学のときに再会した。


教師と生徒の関係になった。幼馴染という関係は──。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ