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反逆の勇者  作者: シキ
1/3

転生

坂倉 健児 28歳 180cm 76kg 男


メローチェ ??歳 192cm ??kg 女


「目覚めるのです。選ばれし勇者様。」


そんな言葉がどこからともなく聞こえる。


目を開けると視界に金髪に白いローブを来た女性が入る。

「勇者様、ようやくお目覚めになられましたね。」

女性はゆっくりとこちらへ歩いてくる。


ここは一体...。


ここに来るまでの記憶がない。

覚えていることは自分が誰であったか。


「おそらく今は動くことも喋ることもできないでしょう。ですが安心してください。転生場所が見つかりましたら肉体に入れますから。」


肉体に入れる?


「今はまだ混乱していると思いますが、要点だけざっくりと説明いたします。」


女性は軽くお辞儀をして自己紹介をした。

(わたくし)の名前はメローチェ。オーガルトの女神でございます。」


女神?オーガルト?


「オーガルトは今、魔界軍により滅びを迎える寸前でございます。そこで、あなた様に世界の危機を救ってほしいのです。」


この女は一体何を言っているんだ。


「詳しい話は転生してからお話しします。」


メローチェは手を前に出し、白い光を出した。

「転生地点が見つかりましたのでそこへ転生いたします。」


まぶしい光に目をつむった。


目を開けると目の前に大きな大樹があり、まるで神殿の中のような場所にいた。

「ここは一体。」

自分の手を見ると見たこのない黒い手袋付けていた。

「何だこれは。」

服装などを見ると黒いズボン、黒いスーツを羽織っており、中には黒いブレザーを着ており、白いワイシャツを着ていた。

腰には二つの銃がついていた。

さらに目元に慣れない冷たい感覚がした。

「これは、仮面か?なぜこんなものを付けているんだ。」

外そうとしたところで、先ほど見たメローチェと名乗った女性が大樹から現れた。

「無事に転生できたみたいですね。」

「お前が(わたし)をこんな格好にしたのか。」

「開口一番に言う言葉それとは驚きです。」

「答えろ。」

腰につけていた銃を構えた。

「私に打とうとしてもそれはできませんよ。」

「なぜだ。」

「今あなたの目の前にある私は実態がないですので。」

「どういうことだ。」

銃を下ろし、思い切りにらんだ。

「まず順を追って説明いたします。」

「...。」

銃を腰に戻し、腕を組んだ。

「まず、ご自身の名前は憶えておりますか。」

「当たり前だ。坂倉健児だ。」

メローチェは安心したようにうなずき、つづけた。

「次にあなたはここに来る前の記憶がありますか?」

「ここに来る前?」

坂倉は思い出そうとするが何も思い出せない。

「なにも思い出せない...。」

「やはりそうでしたか。では説明いたします。」

メローチェは一度目を閉じた後ゆっくり開き坂倉を見た。

「あなたは元の世界で死んでしまいました。」

「...。」

坂倉は黙って聞いた。

メローチェ不思議そうに坂倉を見た。

「驚かない、のですか?」

「驚いてはいるが、不思議なことではない。そういう組織に所属していたのだからな。」

坂倉はそう言った後、すぐに自身の疑問を聞いた。

「私はどのようにして死んだんだ?」

「ずいぶん冷静なのですね。まあそれはいいとして、あなたが死んだ理由は核兵器による爆発です。」

坂倉は思い出してみた。

そしてその時の光景がよみがえってきた。


次回はなぜ坂倉が異世界に転生してしまったかについて書きます。

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