勇者狩り
クロエの話は続いていた。
「世界は勇者達によって再び混乱し大陸各地で火の手があがりました。ようやく我々は気づきました。最大の害悪は魔王でもなく魔物でもなく勇者であるという事に。そして各国の首脳達と話し合って、送られてくる勇者を手順を決めて殺す事を決めました。」
僕はこれを聞き唖然とした。
とんでもない話を聞いた。
勇者が世界を荒らした?
魔王よりも脅威?
異世界転移をした時以上に驚いた。
僕はクロエに尋ねる。
「勇者が世界の脅威って事?」
クロエが僕に答えた。
「はい、私達はそう認識しています。」
僕は更にクロエに尋ねた。
「さっき各国首脳と話し合ってって言ってたけど?」
クロエは僕に言った。
「そう言えばまだ言ってませんでしたね。私はクロエレグナスこの国の国王を務めさせてもらっています。」
あれっ?僕はクロエに尋ねた。
「クロエ、君は王様だったのか?あれでもさっきアグリル騎士団の一員って?」
クロエが僕に答えた。
「矛盾はしていませんよ。アグリル騎士団にも籍を置いていますので、私は現場主義なんです。」
さっきから驚愕する事ばかりだが、少しでも多く情報が欲しかった。更にクロエに質問を続けた。
「僕のほかにも勇者が来てたみたいだけど、僕以外に何人この世界に来たんだい?」
するとローラが話に割って入ってきた。
「えっと多和田さんで17人目だから、16人の勇者が来たかな。」
僕はローラに聞き返した。
「じゅ‥16人?僕で17人目?そんなに来てるの?」
ローラが僕に言った。
「うん、来てるよ、間違いなくね。」
するとティアが僕に言った。
「しかも全員レベル500の最強状態でね。困ったもんだよ。もう大半は殺しちゃったけどね。」
ティアがサラッと怖い事を言ってのける。
全身が身震いしそうだったが堪えた。
僕は更にクロエに質問を続けた。
「僕も殺すつもりなんだろう?だったらなんで昨日の夜に殺さなかったの?絶好のチャンスだったはず。」




