ヤード村占領
僕達は急ぎヤード村の近くまで戻ってきた。
そして物陰からヤード村の様子を伺った。
するとヤード村の中に、アグリル騎士団の姿が見えた。
なんでアグリル騎士団がヤード村にいるんだ?
しかもいくつもの民家から火の手が上がっている。
これはただ事ではない。
僕は三人に言った。
「君達は今すぐここの南にある山小屋まで逃げるんだ。後は僕が何とかするから。」
するとクロエが僕に言った。
「嫌です。私も一緒に行きます。お父様や村の皆さんが心配です。お願いします。」
そして、ローラとティアも逃げるのを拒絶した。
ローラが僕に言った。
「私はスコットおじさんの無事を確認するまで逃げないから。」
続けてティアも僕に言った。
「ガロットさんも心配だし、この状況で逃げるって選択肢は私には無いよ。」
僕は三人に言った。
「連れてくのは無理だ。村の中がどういう状況かも分からないし、入口はアグリル騎士団が見張ってる。こんな大人数じゃすぐに見つかってしまう。」
するとクロエが僕に聞いてきた。
「なら村にこっそりと入れるのなら、私達も連れてって貰えますか?」
僕はクロエに答えた。
「いやそんな都合のいい方法は無いよ。」
クロエが僕に言った。
「いえ、一つあります。私達も連れてってくれますか?」
このぶんだと三人とも意地でもついてきそうだ。
やむなく三人を連れていく事にした。
僕は三人に言った。
「ただしこれだけは約束して、絶対に俺から離れない事!いい?」
三人とも承諾してくれた。
僕はクロエに尋ねた。
「それで見つからずに村に入る方法って?」
クロエが僕に教えてくれた。
「村の外から入れる抜け穴があるんです。」
僕はクロエ達に案内してもらってその抜け穴からヤード村に入った。
その抜け穴は、僕が泊まらせてもらっていた空き家の中に続いていた。
僕はクロエに尋ねた。
「こんな所に抜け穴があったのか。全然気付かなかった。」
クロエが僕に言った。
「この村には外に繋がっている穴がいくつかあるんです。それより装備品を持っていかれてはどうですか?」
確かに相手がアグリル騎士団となると武器防具はあった方が心強い。
僕は武器防具を気付かれないように静かに装着すると、窓から外の様子を伺った。
三人も姿勢を低くして、外の様子を伺った。




