黒煙
僕達は大岩の前で、スコットさんが来るのを待っていた。
ドール渓谷からヤード村へ帰る途中で、スコットさんと待ち合わせをしていた。
ローラが朝作ってきたお弁当をここでスコットさんに渡す手筈になっていたのだか、スコットさんが現れる気配は無かった。
この大岩の前に正午で待ち合わせていたのだが、スコットさんが遅刻しているのだろうか?
僕はクロエに言った。
「仕方ない、もう少し待とうか。」
クロエがそうですねと答える。
それから更に待ったが、一向にスコットさんは現れなかった。
もしかすと、スコットさんとはすれ違いになってしまっのかもしれない。
僕はローラに聞いてみた。
「すれ違いになっちゃったかな?スコットさんは南の山小屋に行くんだったよね?」
ローラが僕に答えた。
「確かそうだったと思う。」
僕がローラに聞いてみる。
「今なら追いかければスコットさんに追い付けるんじゃない?」
ローラが僕に答える。
「どうだろう?ただ遅刻してるだけかもしれないし。」
僕がローラに尋ねた。
「え?スコットさんて遅刻とかする人なの?」
ローラが僕に答えた。
「スコットおじさんもたまにするね、ティアほどじゃないけど。」
ティアが話に割り込んできてローラに言った。
「ちょっとローラ、私を引き合いに出さないで。」
うーん、困ったな追いかけるべきか、待つべきか。
そんな事を考えている時、三人が指を指しながら同時に言った。
「ね、ねえ?あれ!」
ようやくスコットさんが来たのだろうか?
僕は三人が指を指した方角を見ると黒煙が上がっていた。
火災の時に発生する黒い煙だ。
しかもそれは僕達が帰ろうとしていた、ヤード村の方角だった。
ローラは混乱した様子で聞いてきた。
「あれってどういう事なの?」
ローラだけでなくティアとクロエも混乱しているようだった。とにかく三人を落ち着かせた後、僕達は急ぎヤード村へと向かった。




