光の鍵盤
とそこまでは良かったのだが、スコットさんによれば、ヤード村までおよそ徒歩で二日のかかると言うのである。あまりの距離に愕然とした。
しかしそれでも一番近いのがヤード村という事だった。
やむなく広大な荒野を歩き始めた。
僕はブツブツ不満を言った。
「リーシャがもっと村の近くに転移してくれてれば良かったのに。」
スコットさんが、心配そうに声をかけてきた。
「何かお気に触る事を致しましたか?」
僕はスコットさんに大声で言った。
「ちょっと今機嫌悪いからしばらく黙っててもらえる?」
するとスコットさんが、申し訳無さそうな顔をして、
「分かりました」
と頷いた。
無言のままひたすら歩き続けた。ようやく荒野をぬけて、草原に出た。
しかし日が傾きかけており、日没が近づいていた。
僕はスコットさんに尋ねた。
「ねえねえスコットさん、まさか勇者に野宿なんてさせないよね?」
怯えた様子のスコットさんに僕は言った。
「ああもう喋っていいから、ねえ今日はどこに泊まるの?」
するとスコットさんが、僕に言った。
「この少し先に村人が共用で使っている家があります。
今夜はそこに泊まる予定です。」
僕はほっとして、スコットさんに言った。
「それ聞いて安心しましたよ。」
程なくスコットさんが言っていた家が見えてきて、その日の夜はそこに泊まった。
ベッドの中でヤード村に着いたら、何をしようかと色々考えているうちに、深い眠りについていた。




