紅蓮の料理
僕も含めて皆がテーブルに座って料理を眺めている。
テーブルに並んだ料理には大量の唐辛子が入れられ、全ての大皿が真っ赤に染まっていた。
僕はあまりの光景に目を疑った。
「何これ?」
ティアが僕に答えた。
「何って、特製激辛ディナーだよ。」
サラダなど他の野菜より、唐辛子の方が多く思えるほどの量だった。
クロエが諦めた声で僕に言った。
「ティアは大の激辛好きなんです。」
ローラが更に続けて言った。
「ティアは私達三人の好物を順番に作ってくれるんだけど。今日はハズレの日。他の日だったらティアの料理は絶品なんだけど。」
なるほど、そういう事だったのか。
するとティアがみんなに言った。
「もうみんなひどいな。この味が一番だと思うけどな?他の料理じゃ薄味すぎるもん。」
そう言うとティアは超激辛料理を頬張りはじめた。
そこにローラがティアに言った。
「でもこれだけの唐辛子使ちゃったんだから、しばらくは激辛料理は作れないよね。」
ティアがローラに答えた。
「うん、それなら大丈夫だよ、ほら。」
ティアは台所の方を指差した。
そちらを見るとまだ使われていない唐辛子が、たくさん積まれていた。
ティアが嬉しそうにローラに言った。
「あと五回分は作れると思うよ。」
皆が諦めたため息をついた。
するとティアがみんなに言った。
「さあ皆食べた食べた、料理が冷めちゃうよ。」
ティアはみんなにせかした。
僕達は観念して皿に手を伸ばした。
二時間後僕は空き家に戻った。
舌に焼けるような痛みが残っている。
僕は何度も水を飲んで、痛みが引いた後ようやく眠りについた。




