村の散策
日の光が窓から射し込んでくる。
さと今日も始まりだな。
僕はベッドから出ると身支度を済ませて、外へと出た。
ヤード村にはおよそ三十軒の建物があり、村全体はそれなりの広さがあった。
村の北側を見上げると、山の頂きが見えた。
なるほど王都はこの山脈の向こう側になるのか。
村の西側を見るとドール渓谷が、村の横をはしっており絶壁となっていた。
絶壁の岩肌はとても白く美しかった。
村の西側には柵が設けられていたが、あまり大きくなく少し心もとない感じだった。
村の一番奥が少し高台となっており、そこに一軒の家が建っていたが、他の家よりかなり大きく村長さんの家かなと思い、その家に向かってみる事にした。
その家の前まで来たが、やはり他の家より立派に見える。
扉を叩こうとした時、後ろから声をかけられた。
「すいません、お父様は今たてこんでおりますので、もう少し後で来て頂けますか?」
振りかえるとそこには金髪で、髪の長い少女が立っていた。
スタイルも良く年齢は18ぐらいだろうか。
僕はその少女に質問した。
「えっと君は誰かな?」
その少女は僕に答えた。
「申し訳ありません。私はガウス村長の一人娘のクロエと申します。」
クロエと名乗った少女は申し訳なさそうに答えた。
僕はその少女に答えた。
「あいえ、そういえばこっちも名乗って無かったね。多和田由といいます。宜しくね。」
クロエは僕に言った。
「多和田さんですね。こちらこそ宜しくお願いします。それですいません、お父様にご用事でしたら少し後にしてもらえませんか?」
僕がクロエに言った。
「ごめんね、特に用事があるって訳ではなくて、このヤード村は初めてで、散策してただけだから。」
クロエが僕に言った。
「そうですか、多和田さんは行商でこの村までいらっしゃったんですか?」
僕はクロエに答えた。
「いや商売とかじゃなくて、ただの旅人だよ。」
クロエが僕に言った。
「へえー、この村に旅の方が来るなんて珍しいですね。」
クロエが僕に続けて言った。
「宜しければ村の中をご案内しましょうか?」
僕はクロエに言った。
「え、いいのかい?クロエさん忙しいんじゃ?」
クロエが僕に言った。
「いえ、ちょうど手は空いておりますので、それとクロエで構いませんよ。村の人達もクロエと呼びますし。」
僕はクロエに答えた。
「そう?ありがとう、じゃあお願いするよ、クロエ。」
僕はクロエに村の案内をお願いした。




