旅人
もう夜も遅いという事で、今晩はここに泊めてもらえる事になった。
スコットさんが僕に尋ねてきた。
「こんなへんぴな場所に旅でいらっしゃったんですか?」
僕はとりあえず話を合わせておこうと思い答えた。
「はい世界の色々な場所を見てみたかったので。そんなに旅人が珍しいですか?」
スコットさんが僕に言った。
「いやそんな事はないですが、こんな何も無い辺境にいらっしゃる方はほとんどいませんからね。」
今度は僕からスコットさんに聞いてみた。
「スコットさんはここで何してるんですか?」
スコットさんは僕に答えてくれた。
「私は羊飼いをしていまして、この周辺は羊たちの餌になる草を集めて干し草にしています。」
僕はスコットさんに言った。
「ああそれで羊の皮とかもいっぱいあったんですね。」
続けてスコットさんに聞いてみた。
「スコットさんならどこを見ておくべきだと思いますか?」
スコットさんが僕に言った。
「そうですね、やはり王都ラキアでしょうか。」
僕はスコットさんに言った。
「王都ラキアですか?」
スコットさんが僕に答えた。
「はい、ただ王都に行く場合は必然的にヤード村にも行く事になります。ヤード村の北側にラキアがありますので。」
僕はスコットさんに聞き返した。
「なるほど、じゃあまずヤード村に向かった方がいいって事ですね?」
スコットさんが僕に答えた。
「はい、そうなりますね。良ければ明日ヤード村までご案内しましょうか?」
僕はスコットさんに言った。
「いえ、さすがにそこまでしてもらうのは、今日だけでかなりお世話になってしまったのに。」
だがスコットさんが僕に言った。
「これも何かのご縁かと。」
結局スコットさんに道案内をお願いした。
その夜は山小屋のベッドで深い眠りに落ちた。




