帰還
僕達がヤード村へ帰り着いた頃にはもう日が傾きかけていた。
クロエを自宅まで送り届けると、ガウス村長に何度もお礼を言われた。
僕はスコットさんの家に行って、今日も昨日と同じ空き家に泊めてもらえないか頼みに行った。
ローラはティアと一緒にクロエを見舞いに行って、今はいないはずだ。
しばらく待つとスコットさんが現れて、快く承諾してくれた。
さすがにこの時間から王都に行くのは危険だろう。
明日の夜明けを待って出発する事にした。
そうこうしている間に夕暮れになっていた。
僕は貸してもらっている空き家に戻る事にした。
空き家に戻るとティアとローラが待っていた。
ローラが僕に言った。
「勇者様、クロエを助けてくれて、本当にありがとう。」
ティアが続けて僕に言った。
「私からも勇者様本当にありがとね。」
僕はティアに聞いた。
「クロエの方はどう?」
ティアが僕に答えた。
「全然大丈夫だよ、足は捻挫しただけみたい。まあ今疲れたみたいでぐっすり寝てるけど。」
僕はティアに言った。
「それは良かった。」
それを聞いて安堵した。
そして僕はティアに尋ねた。
「ところでティア、明日朝一で改めて王都に行こうと思ってるんだけどどう?」
ティアは僕に答えた。
「もちろんいいよ勇者様。じゃあ明日改めて王都まで案内するね。」
僕はティアに言った。
「ティア明日は時間通りに頼むよ。」
ティアが僕にむくれながら言った。
「ちょっと勇者様。」
ローラがクスクスと笑いながらティアに言った。
「ティアが寝坊してもローラがちゃんと起こしに行ってあげるからね。」
「はあー。」ティアがため息をついた。
そんなたわいもない話をしている間に時間がすぎ、二人とも自分の家に帰っていった。
さてそろそろ寝ようかなと考えていたら、扉を叩く音が聞こえた。
扉を開けるとガウス村長が立っていた。
「夜分遅くに失礼します勇者様、クロエを助けて頂きありがとうございました。」
僕はガウス村長に答えた。
「いえ僕もクロエを助けたかっただけですから。」
ガウス村長が僕に言った。
「勇者様、夜分に伺わせて頂いたのは他にも用がございまして。」
と言うとガウス村長が持ってきたどうぐ袋から手紙を取り出した。
そして僕に言った。
「私が国王様に宛てて書いた紹介状です。これを城兵に見せれば、国王様に会えるはずです。この手紙もお持ちください。」
ガウス村長は手紙を僕に渡すと、夜分遅くに失礼致しましたと言って帰っていった。
さて明日も早いし、もう寝よう。
僕はベッドに横になった。
すぐに深い眠りの中に落ちていった。




