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無気力系戦乙女  作者: オリオン
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ゴブリンの群れ

さてと、どうした物か、思いの外、こいつらの群れは弱かったか。

ホーリーリリースを使えばこいつらの殲滅は容易だが。

大規模の力となれば、かなり疲れるし、他のバルキリーにもバレてしまう。

強力な技を使えば周囲には威力に比例して、力が濃く残ってしまう。

時間が経てば消えてしまうような痕跡だが、濃く残れば残るほど

後続のバルキリー達にバレてしまうリスクが高まってしまう。

…一応、苦戦した振りをした方が良いのだろうか。

だが、苦戦した振りをするとなると、攻撃をわざと受けないと行けなくなる。

面倒事は嫌いだが、痛いのも当然好きでは無い。

…それに、ニールが帰ってくるわけだし、情けない姿は見せたくない。


「うぅ、せ、攻めロ! 怯むナ! 相手はひ、ひ、ひ、1人ダ!」

「指揮官がその様に怯えていてどうする? 指揮官が怯えていれば

 当然、指揮下の者も動揺するぞ」

「うるさイ! お前を倒せれば良いンだ!」

「出来ないから動揺しているのだろう?」

「へへ、こうなったら、あれを使うゾ!」


ゴブリン達は自分達が持っている小さな鞄から縄を取り出した。

なる程、それで私を拘束しようと言う事か、中々に面倒だな。

これほどの数がいる相手に同時に縄を投げられては、回避が面倒だ。


「一斉に投げロ!」

「小細工を」


私は一斉に投げられた縄を可能な限り回避した。

しかし、際限なく投げられる縄を全て避けるのは難しい。

だが、避けないと不味い、1本なら大したことのない縄だが

流石にいくつもの縄を食らったとなれば、私1人の力対ゴブリン共の力になる。

ゴブリンは体が小さいが、その力は男の人間以上と聞く。

流石にその多数の力と私1人だと不利になってしまう。


「面倒な」


流石に全てを回避するのは無理だな、飛ばされた縄を切断していかねば不味い。

この縄をどれ程に持っているかは知らないが、どれだけ持っていようとも

縄を切断していけば、数を減らすことも出来るはずだ。


「1本でも良イ! あいつに届かせろ! 1本届けば良いんダ!」

「そこダ!」

「な、しまった!」


くぅ、ゴブリンの縄が1本私の足に絡まった! 流石に全て回避するのは無理か!

だが、1本ならばすぐに振りほどくことも出来る。


「今だ!」

「くぅ!」


こう言うときだけ、妙に賢いな、私の動きが止まったところを見計らって

同時に縄を投げてきたか…流石に避ける事は出来なかった。


「引っ張レ!」

「う、うぐ、うぐぐぅ…」


不味い! 同時にこれだけの力で全方向引っ張られると!


「その調子だ! 転ばせろ! 転んだら飛びかかって動きを押さえつけるンだ!

 そうなったら、もうやりタい放題だ! 急いで転ばせロ!」

「……お、大人しくやられる…私では無いぞ!」


このままだと力負けするのは時間の問題、何せ全方向から

100を越えるゴブリンの力に対抗できるほど私は怪力では無い。

だが、剣術だけで私はバルキリーになったわけでは無い。


「よし! 残った奴はあいつを取り押さえロ!」


最初からそうすれば良いだろうに、1歩遅れてその手を考えつくか。

一気に襲いかかってきたゴブリンの数は30か、あまり多くはないが。

だが、縄で私を捕えて、勝利を確信してるゴブリンと合わせると130、悪くないか。


「ふん!」

「何ダ、光りガ!」

「はぁ!」


私は自分からエネルギーを放出し、自身を中心に小規模な爆発を発生させた。

このエネルギーは縄などの物体を通る性質もある物を放出している。

拘束された場合の脱出手段として自己流で覚えたホーリーリリース。

私は怪力では無いからな、拘束された場合の備えは考えていた。

だが、普通の女子と比べれば、バルキリーだから力はあるだろうがな。

圧倒的な怪力ではないが、怪力ではあると言ったところか。

普通の女子に男の力100人分に対抗できるほどの力は無いだろうしな。


「ぐげ!」


私を縄で拘束していたゴブリンも私のエネルギーを受けて破裂した。

このエネルギーは意外と膨大だからな、ゴブリン程度なら全身が破裂するのか。

やはりホーリーリリースの汎用性は高いな、色々な使い方が出来る。


「何ダ!? 破裂したゾ!」

「ようやく自由になれた」

「グ!」


さて、もうこの程度で良いだろう、もう既に300は仕留めたはず。

だが、最低でもまだ700以上のゴブリンとオークの群れがいる。


「ゴブリンじゃ駄目だな、俺達が行く」

「…今度はオークか」


オーク、ゴブリンよりも力があるし、身長も高い。

私よりも大分大きいな、私の身長はおおよそ163cm程だ。

で、その私と比較して考えたら、オークは200cmはある訳か。


「へへ、へへへ、女1人じゃ何も出来ねぇって事を教えてやる」

「…何も出来ないなら、貴様らと共謀したゴブリンが手も足も出なかったのは何故だ?」

「あいつらはチビだかあらな」

「…あぁ、そうか、どうやら頭の方はゴブリンの方が良いらしい」


私は私を囲んでいた3人のオークの首を切り落とした。

対して大きく動く必要も無く叩き落とすことが出来た。

ゴブリンと比べれば身長も同じほどで狙いやすいのもある。

そもそも異常な程に距離を詰めていたからな、剣が届く範囲で3匹。


「な!」

「もう少し間合いと言う物を考えた方が良いな、お前達がどれ程怪力でも

 単純な剣技は私の方が上なのだから、まずは攻撃を食らわぬように立ち回れ」

「舐めるな女!」

「それと」


私はオークが振り下ろしてきた、太めの木の先に巨大な岩がついている

大きな斧の木の部分を切断した。


「もう少し武器の手入れをしておけ、命を預ける相棒だろう」

「が!」


そのまま切断した勢いで斧を持っていたオークの首を断った。

今のところはゴブリンの方が脅威だな、連携も取れているし

臆病故か悪知恵がよく働くからな、オークはそこら辺は単純だ。

力が強いからなのだろう、力任せに相手を攻撃することしか考えていない。

武器も大した物を装備しておらず、倒しやすい。

ゴブリンは短刀もあるし弓矢もある、更には縄

多種の武器を扱ってくるため、そこそこに厄介だった。


「この!」

「次は」

「エリス先輩!」

「む」


私に攻撃を仕掛けてこようとしたオークが背後から剣で刺された。

その後、そのオークは地面に膝をつき、倒れ、消滅。

オークが消えた先に立っていたのはニールだった。


「ニール」

「エリス先輩! だ、大丈夫ですか!? 怪我などはありませんか!?」

「あぁ、何の問題も無い、で、ニール、そっちは」

「問題なしです、最短の国にもこの襲撃の事を告げましたし

 バルハラの神々へ伝言を頼みたいと言う事もしっかりと告げました」

「そうか、よくやったな、ニール」

「ありがとうございます!」

「おのれ! 仲間なんて卑怯だゾ!」

「あなた達が言いますか? こんなにも仲間がいるのに」

「うるさい!」

「…ニール、この状況、敵の数が私の予想値の最低である1000として

 私が倒した魔物はおおよそ300程度、私の予想が完璧に合っていたとすれば

 今の私達の状態は2対700、どうする?」

「勿論戦います! 援軍が来るまで!」

「分かった、背中は預けるぞ!」

「はい! 先輩の背中は絶対に守ります!」


……ふふ、こんな状況でも、ニールと共闘できることが楽しいと感じる。

私も先輩として、しっかりと活躍せねばならないな。

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