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無気力系戦乙女  作者: オリオン
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戦う理由は

今回、ちょっと短めの作品を書いてみます。

ネタ帳も多く、少しは消費したいという気持ちもありまして

短めで書いていきたいと思います!

1話1話も短いので、気楽に軽い気持ちで読んでください!

…バルキリーか、戦いに身を置き、戦いの中に死ぬ戦士。

そんな戦士に自分からなりたいなんて思う人はいるのだろうか。

…私はなりたいとは思わなかった。

私はただ、病弱な母の為にその身を捨て、バルキリーになろうとしただけだ。

だが、母も居なくなってしまった今、私がバルキリーになる理由など。


「先輩?」

「……」

「先輩!」

「あ、あぁ、ニール、ど、どうした?」


私に声を掛けてきたのはニール、私が通うバルキリー育成を目標とした

神都、バルハラ女子学園の後輩だった。

彼女はしょっちゅう私に話しかけてくる、とても元気な少女だ。

髪の毛は金色でツインテール、背は小さい。

瞳の色も金色だ、この見た目だけでも元気があるのは良く分かる。

私なんか青色と銀色が混じった長髪を後ろでとめているだけの簡単な物だ。

正直、髪の毛を切り、短くしたいが髪は女の命と母もよく言っていた

だから、髪の毛を切ることはしていない。

しかし、髪の毛の色が1色なのは少しだけ憧れるな。

だが、この髪の色は両親から貰った色、染めたりは出来ない。

恐らく瞳の色は銀色と言うところから、本当は銀髪の要素が強いのだろう。


「もう、エリス先輩、お話の途中で黙り込まないでくださいよ」

「あぁ、ちょっと考え事を…それで、何の話だったか」

「えっと、エリス先輩がバルキリーになろうと思った理由です」

「…そうか、そうだな…私がバルキリーになろうとした理由は…家族の…為だ」

「そうなんですか! 流石エリス先輩! 家族思いなのは格好いいですね!」


……だが、今の私にはその理由はない、だが、もう私は1週間後卒業。

今更バルキリーにはならないなどと言う訳にはいかない。

だが、バルキリーにならないで済む方法もある。

それは、最後の適性試験で上位10人にならなければ良いだけだ。

私は今まで家族の元を離れないように手を抜いて授業を受けていた。

だから、推薦で順位が上がる等と言うことは無い。

なら、最後の適性試験で手を抜けば、私はバルキリーにならずに済む。


「実は1度も言ったことありませんでしたけど、私がバルキリーになろうとした理由

 私はただ自分が凄いことを証明したかったからなんです」

「そうなのか?」

「はい、バルキリーになれたら、私はきっと褒められるって思ってました。

 でも、先輩に会ってからはちょっと考えが変わったんですよ。

 覚えてます? 私達が初めて出会ったとき!」

「あぁ、覚えてるよ」


私とニールが初めて出会ったとき、それは今期の生徒と

新入生が実戦形式で戦う、交流会でのことだった。

バルハラ女子学園は基本1学年しか無い。

だが、最初の1年間は3年目の先輩と生活

最後の1年は新人と生活する。

これは生徒に目標を見せるためでだそうだ。

そして、バルハラ女子学園に新しく入る新入生と最高学年が戦う理由は

新しく入ってきた新人に現実を見せるための伝統行事だ。

自分は強いと過信して入ってくる生徒が多いため

その伸びた鼻を最高学年がへし折る事を目的とした行事。

私もここに入学したときに、その制裁を受けたわけだが

私の場合、少し本気を出せば勝てそうな先輩と当たった。

だが、私は最低バルキリーになれればよかったし

目立ちたくなかったため、一方的に負けると言う選択をした。

その為、特に目立つこと無く入学することに成功した。

下手に目立って、病弱の母から離れた激戦区に移動となれば

私は本来の目的を失うからだ。

私には家族がいれば良かった、唯一の肉親、母がいれば良かったからだ。

母は私が子供の頃に父を亡くし、それ以降1人で私を育ててくれた。

私が私としてここにいるのは、間違いなく母のお陰だ。

でも…もう……あの優しい母はいない、母は最後まで私の心配をしてくれた。

バルキリーになるのも猛反対だった、私の為に危険な仕事はして欲しくないと。

どんな時も私の心配をしてくれていた、怪我をした日も涙を流して心配してくれた。

そんな母親だったから、私は母を救う為にバルキリーになったんだ…でも、でも。


「せ、先輩? あの…」

「…す、すまない」

「そ、そうですか、あの、何かありました?」

「い、いや、別に何も無いさ」


……ニールには私の母親が死んだことは言っていない。

彼女にショックを与えてしまわないためだ、変に気を遣わせる訳にもいかないからな。


「はぁ…あ、じゃあ、お話しの続きしますね

 あの時、私は自分が強いって思ってたんです、でも、私は

 先輩に手も足も出ずに負けて、悔しい気持ちよりも、何だか憧れを抱いたんです

 私もいつか、先輩みたいに強くなりたいって!」

「…あぁ、だから私に何度も剣の稽古を教わりに来たんだな」

「はい、でも、先輩みたいに強くなれませんでした」


ニールは何度も私に剣の稽古をせびってきていた、最初はあしらっていたのだが

何度も何度も来るから、私は仕方なく剣の稽古を付けた。

最初はすぐに諦めさせるために本気で容赦なく叩きのめすだけだったが

それでも諦めずに何度も何度も稽古を付けてくれと言うニールの熱意に心を打たれた。

彼女はきっと凄いバルキリーになる、底知れない向上心を持っている彼女なら

そんな、気持ちが私の中に生まれ、それ以降、私はニールに色々と叩き込んだ。

ニールの才能は本物で、打てば響く、そんな子だった。

彼女の才能は本物だ、きっと最も優秀なバルキリーになるだろう。

そこまで思うほど、彼女の才能は素晴らしい、私の自慢の妹分だ。


「ふ、ニール、お前はきっと私よりも強くなれる。

 あの向上心がある限り、お前はいくらでも強くなれるさ」

「…はい! 頑張ります!」

「私はあと1週間でこの学園を卒業するからな

 その後は自分流に鍛え、強くなれ」

「はい!」


……ニールの成長、今、私の中にある楽しみはそれだけだ。

ニールはきっと、凄いバルキリーになる。

私はそれを応援するとしよう。



それから1週間経過し、私は最終試験に挑むことになった。

この試験でわざと負ければ、私はバルキリーにはならずにすむ。

…だが、今までの時間を無駄にはしたくない、バルキリーにはなってやる。


「始め!」


最終試験、私はギリギリ10位という成績で卒業することが出来た。

これで私が危険地帯に派遣されると言う事は無いだろう。

……だが、危険地帯に派遣され、すぐに命を落とす方がよかったかも知れない。

でも、それでは母に怒られてしまう、死ぬのは無しだ。

私はゆっくりと安定した生活をするとしよう。

そうじゃなければ、私は死んでしまうだろうからな。

こんな熱も入らない状態で無理をすれば早死にする。

母に怒られないためにも、私はただ長生きすることを選ぼう。

今回は少しダークな物語になる予定ですが、ハッピーエンドは変わりません!

マルチエンドも頭の中ではありますが、この話では書く予定は無いのでご安心を。

あまり長くはありませんが、息抜きで書いてくのでどうぞよろしくお願いします!

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