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ルビーアイ Noah's memory ~神の追憶~  作者: アゲハ
4章 地球からの来訪者
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92話 33日間

【そういえばモリサダはどうした?】




宮殿に戻った理由は元々モリサダに会う為だ


藍という前世の娘に会った事によりストンと忘れていた




「色々と準備があるって…… 今は宮殿に居ませんよ?」



【ふむ…… そうか……】






準備……



今後の戦いのって事だな



アイツはアイツなりに先を見据えて行動している



僕も状況を整理して動かなければならないな……





【じゃあ僕もそろそろお暇させて貰うとしよう】



「え?」

「もうですか!?」



【2人して引き留めてくれるのは嬉しい事だがね…… 僕もやる事が残っているんだ】




彼女達は心配そうな顔を見合わせる




【おいおい! ヤバい事をしようって訳じゃ無いんだ、大丈夫さ】





これは嘘だ



元、神として平然と嘘をつける自分に若干の自虐はある



だが、これはこの2人に話すべきでは無い




だから言えるのはココまでなんだ





「大丈夫、なんですね?」




そう聞き返したのはムゥムゥ




【ああ……】




僕は精一杯の作り笑いで答えた






何か勘付いたかも知れないな、ムゥムゥは……



長く共に居た女性だ



僕よりも僕の事を知っている






だから挨拶もそこそこ、やや逃げるように中庭へ移動した



そしてまた先程宮殿を訪れた時のように手を合わせ、ルビーのゲートを開く








向かった先は星々








地球を抜いた、水星から冥王星までを順に訪問し、元ムーンであるモリサダを次代の神とする旨を各々星々、マーキュリーを始めとする神々に伝え回る



突然の来訪に驚いた娘達だったが、その後喜び、そして自分の星の進化を見せてくれた



()めて貰いたいのだろう



各々の女神達がこぞって同じ行動を繰り返し、僕は同じく喜び、誉め、そして笑顔で頭を撫でた



何の事は無い



プルートゥ以外は緊張もし無い



彼だけは別物だ



最低限、謀反(むほん)を知っているのだからしようが無い



だが、プルートゥは顔を歪ませる事無く、一片の悪意も無く、笑顔のみの二つ返事でモリサダが神になる旨を了承した








それこそが……








僕が本当に信じたかった表情の……



最大の裏切りの顔





今までのプルートゥを見ていれば解る





あの子は野心家だ





だから、だからこそ……





笑顔で在るわけが無いのだ





本当にプルートゥが……





この日、この時……





僕の中で最終決断をした





倒さなければならない者だと云う事を……





今、消すべきだろうか?





そうも考えたが、ソレは()めた





モリサダが最善の未来を見据えているならば、その考えこそが最悪





モリサダの行動を信じる事に決め、そしてそれが最善に繋がるならば今この時の消去は問題外





僕はプルートゥにモリサダが神に成る件を冥王星から立ち去る際に改めて告げ、最後は地球へ跳んだ





青く美しい星





僕の娘、アースが丹精込めて創った世界


もう一定以上の進化を遂げているからこそ、特別、神として存在していなくても良いかもしれない


だが、それは単純に考えた理想だ





人は人として人を愛し……





だが、自分の理想の為に、人を殺す





物を作り、兵器を造り、荒れた大地を創る





大きな方向転換が必要な時が有るだろう





それを促すのもまた、神





僕が自由になった訳はこの地を見せるためだったのかも知れない





そういう事なんだな?





解ったぜ、モリサダ





お前のサポートをしながら、地球の神としても僕が着任しようじゃないか








それからは時間の殆どを地球に滞在し、各所を巡った








モリサダがアメリカでスティとして生き、泉を待っていた事を思い出す



各国に赴き、見聞きを続ける



意外なもので、地球という世界はアメリカという国が高い力を有している事に気付く



モリサダがアメリカにこだわって居たのは泉を待つだけでは無かったのかも知れない








そんな色々といえる発見をしながら時は過ぎ、いつしか門番交代から1年の月日が過ぎていた








そして、()()()()()()()








後に《天魔大戦》と呼ばれたプルートゥの反逆








この件は…… とても話が長くなるから止めておこう


改めて思い出話として語る事もあるだろうから、その時にな


何はともあれ、カタストロフィの各所を守るダイヤモンド・ナイツ


そして地球からの救世主達が最善の世界を創ったとだけ言っておく








平和が訪れたカタストロフィ



地球にも平和が訪れれば良いのだが、まぁ、そう簡単にはいかない



長く地球の神アースが逝き、不在だったと云う事もあるだろう




僕が新生地球として尽力し無ければ成らないのは解っている





だが、とある()()()()……


32日と、引き継ぎ予備日が1日


コレだけは譲れない





僕にとって、本当に楽しみにしていた1ヶ月と1日だ





だから僕はその期間だけ一時的にカタストロフィへ戻り、門番として着任していた両翼、アーサーとラインフェルトを拝み倒して約1ヶ月だけ門番の職に就いた



なぜソコまで一生懸命頼み込まれるのか疑問を向けていた彼等だが、まぁ、僕の頼みとして聞いてくれた事に感謝が尽きない



そしてこの件を彼等には説明する事が出来無かった






だって……






そうしたら彼等は僕の願いとはいえ、絶対に拒否してしまうだろう



そして勿論、彼等に申し訳ない気持ちはある



でも…… やっぱり譲れなかった



そんな自己中心的な考えと双子達への申し訳なさを感じ、僕は人だった姿を再び《影人》へと戻した




そして砂漠に腰を下ろしたまさにその時、突如開いた






ギィィィィィィと重い音を立てて終焉の門、その扉がゆっくりと……






ソコから現れたのは女性だった





眩しそうに顔をしかめ、砂漠に顔を向け、ゆっくりと僕に視線を移す





そしてその後、笑顔を見せた





優しい笑顔を僕に……





懐かしい笑顔を僕に……





彼女は言った





「久しぶりだね、ジャッジメンター♪」





そうか……


彼女にはノアの名を言ってなかったな


そっちであっても憶えて居てくれて嬉しいよ




僕はフフフッと笑い、影に隠れて見えない笑顔を返す




そして、彼女の語り掛けに応えた




【お帰り、そしてお疲れ様…… 会いたかったよ、咲子♪】

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