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ルビーアイ Noah's memory ~神の追憶~  作者: アゲハ
4章 地球からの来訪者
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86話 予定調和

在ってはならない時間の混在


以前も聞いた言葉だ


僕は改めて彼に向き直り問い掛けた




【モリサダ…… 説明しろ】



「桃花と樹…… 2人は()()()()()()()()()()()()()ですわ♪」



【魂を? なら咲子と泉だろ?】



「そうス♪ だから2人の曾孫(ひまご)が彼等ス」



【何度も言わせるなよ…… だから彼女達は生きてるし、まだ曾孫が産まれる様な歳じゃ……】




そこまで言って、僕は言葉を止めた






え?



曾孫が産まれる様な歳じゃ無い……



なのに…… 曾孫?






《在ってはならない時間の混在》






在った






以前、在った…… 同じ、《在ってはならない時間の混在》が……






ケンシンとメル、2人の身に起きた、時間を越えたと思わせる現象



ソレに似ている






まさか霊峰エアロス山が……?



いや…… まさかな……






「ノア様の表情…… なんか思い当たった事があるんしょ?」




彼が疑問の色を映した顔で問い掛ける




【あ、ああ…… まぁな】



「そスか♪ ま、それと同様の不思議…… スね」



【来るのか?】



「ええ」



【僕の友の…… 曾孫が……】



「はい」



【ラフレシアの力を受け継ぐ者が……】



「そうス」



【僕等の世界を…… 救いに?】



「うい! 世界を救って欲しいと…… 泉と咲子の意志を継いで…… この世界に♪」



【そっか♪】






繋がっている


ラフレシアの心が……






忘れない



彼等の名を



桃花、樹……



どうかこの世界を…… 頼む







「そういやノア様」



【ん?】



「俺でも良いんスけど…… やっぱノア様から刀を一振(ひとふ)り創って貰えませんかね?」




モリサダから直接の頼みというのは珍しい


勿論、断る理由も無い




【誰の物だ? ダイヤモンド所持者には全員与えたハズだが…… 侍女にか?】



「いや、未来を担う若人(わこうど)用に♪」



【ほう…… で、誰だ?】



「俺もまだ会った事は無いんスけどね」



【おいおい…… じゃあイメージも膨らま無ぇだろうが】



「名は解りますよ」



【だから…… とっとと言えよ】



「《ミヤ》って青年ですわ」



【ミヤ…… だと?】



「そ! いずれ起きるの戦いの際にミヤはプリンセスの手助けとなる大事な役割になってますから…… だから彼の為の刀を一振りと、《永命の儀》で必要になるシードを1つ♪」




ミヤが産まれてからどれ位の時が経ったろう?


この世界の流れは緩慢だ


他の星々よりもゆっくりとした時が流れる





もはや年の頃なら…… 20半ばといったところだろうか?




赤子の頃に会ってからはすっかり顔を見る機会も無くなってしまった



それもそのハズ



魔獄領域掃討戦の後は門番をしている訳だからな






会った事も無いミヤを知っている事といい、モリサダが見ている風景は数段僕の先なのだろう





【永命の儀…… あれは僕の手の甲に口吻(くちづけ)して体にリンクさせるべき物だ】



「でも形にする事は出来るでしょ?」



【まぁ、やったことは無いが…… 可能かもしれんな】



「じゃ、お願いします♪」



【毎度毎度…… 軽く言ってくれるな、お前……】




瞳から流す涙の個体と違い手間が掛かるかと思っては居たが、意外とスムーズに個体に出来た事に驚く



体から直接リンクし、流し込むフワリとしたオーラを圧縮するのに少し手間取ったが、それでも何の事は無い



ルビーやサファイアの種は、そのつもりで掌に落とす物だった為、現れれば自動的に個体となる



その差はあったが、結論としては10分足らずで《透き通った種》、永命のシードを創ることに成功した




【コレで良いのか?】



「はい、どうも! 後は刀を♪」



【刀ねぇ…… 僕は見たこと無いぞ?】



「まぁ、イメージで良いスよ♪」



【ふむ…… 長剣の片刃…… みたいなもんだよな?】



「本当は少し違うんスけどね…… 湾曲具合とか…… でも大丈夫! それでOKス♪」



【湾曲具合…… いいのか? ソレが無きゃ刀じゃ無いとか?】



「いや、彼は侍タイプの戦い方っぽいけど…… でも忍者刀なら直刀が多いし大丈夫っしょ♪ なにより()()()()()()()()の仕事ですわ」



【本物は桃花の仕事?】



「そ!」



【理由は…… 秘密なんだな?】



「理解が早くて助かるス♪」



(まった)く……】




ぶつくさ言いながらも僕は極力イメージを膨らませて開いたゲートに手を入れる



そしてソコから取り出した片刃直刀を手に収め、モリサダへと向けた




【コレで良いのか?】



「うい! 充分ッス♪」



【なら良いが……】



「後はミヤの修練経過を見ながらス♪ まぁ、師匠からタイマン教育受けてるみたいなんで問題ないでしょうがね」



【師匠? ミヤのか?】



「うい! これまた会った事無いスけど、レイジって男性スね♪」






レイジがミヤの……






そっか♪


想いは紡がれていく……


レイジがこの世界を大切にしたいという心が受け継がれる






小さかったミヤがいつの間にやら成長し、レイジという師の元で時代を創る1人となるのか……




「とりあえず、この刀とシードは頂いて行くスね!」



【ああ、構わん…… そしてモリサダ、お前はこれからどうする?】



「変わらないスよ♪ 優しい世界を創る為に動き回る! ノア様との大切な約束なんでね♪」



【そうか…… うん、頼んだ♪】



「ノア様にも動いて貰う必要が出来るかもしれないスけどね!」



【僕は門番の職がある】



「解ってるスよ♪ でも、もう少し先にはなるんスけど…… 片翼達がこの世界を手伝ってくれる頃にはノア様にも自由利くんで♪」



【門番交代って事か?】



「そうなるスね」



【……それもお前の予定調和か?】




僕の問いには答えず、モリサダはアハハッと笑った


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