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ルビーアイ Noah's memory ~神の追憶~  作者: アゲハ
3章 各々の成長
24/109

23話 永命の儀

それからというもの、優しい日々が次々と過ぎ行く









1年が経ち……









3年が経ち……









5年が経つ









僕は良い頃合いと感じ、ニコを大広間へと呼び出した



その大広間、壁際には侍女達が立ち並ぶ



僕は壇上にある椅子に腰掛け、僕の隣にはムゥムゥ、ニコは大広間中央に立っていた



だだっ広い部屋



その中央にポツンと1人きりのニコは不安の表情で辺りを見回して居る



そんな彼女が声を掛けてきた




「ノ、ノアさ…… ニコ、折檻(せっかん)されるん……?」



【ん? 折檻がご希望か?】




彼女はブンブンと顔を振る




「ヤダヤダヤダヤダ!!!!!」




その姿に僕は笑う



隣のムゥムゥも口に手を宛てて笑っていた




【心配するな♪ 今日は()()()()()で呼んだんじゃ無い】




首を傾げるニコは、またも問い掛けた




「じ、じゃあ……?」



【うん……】




僕はギッと鳴る椅子から腰を上げ、壇下へと歩みを進めた



そしてニコの目の前で止まる




【お前…… 歳は幾つだ?】



「28♪」



【嘘つくな! サバ読んだな、テメェ…… せっか……】



「折檻はイヤやーー!!! ゴメンナサイ!!!」






話を途切れさせるなよ……



ったく……






【もう一度聞くぞ? 歳は幾つだ?】



「……25」



【まぁ、知ってるんだけどな…… てかよ…… サバ読むなら、若く言わねぇか? 普通はな……】



「そなん?」






コイツには最初から常識が通じない



ソレは充分に解っている……






【まぁ、良いさ…… 今日は、お前に聞きたい事が有ったから呼んだ】



「聞きたい事? 今日の下着の色は…… シ」



【聞いてねぇ!!!】



「え? じゃ何や?」



【疲れる…… お前と話すと疲れる……】




僕は広間の天井を見上げる



そしてゆっくりと振り返り、玉座を見た



その直ぐ隣 にはムゥムゥの姿



彼女は苦笑いを浮かべ、胸に手を当てていた



そしてフゥフゥと口元を動かす



深呼吸、か……?



僕もソレを見習い、ニコに背を向けたまま、大きく息を吸い……



そして吐く……



確かに落ち着きは取り戻せた



息を整えた僕はまたニコに振り返る



そして聞いた




【なぁニコ…… この宮殿はどうだ?】



「楽しいよ♪」




そう言う彼女は笑顔だ




【そうか…… これからお前、()()()()?】




僕のその言葉に口をポカンと開けた彼女は……



直後、涙を浮かべる



そしてワナワナと震えていた




「ニコ…… クビなの……?」



【クビにして欲しいのか?】




ブンブンと涙を飛ばしながら首を振る彼女




【心配するな♪ そんなつもりは微塵も無い】






そう



ハナからそんなつもりは無い



夜中に有り得ぬ重さの槍を、僕の為に振り続ける侍女をそんな処分にするものかよ






直後ニコはパアっと笑顔に変えた




「やったーー!!!」




と、宮殿全域に響くような大声で喜びを表す




【うん、まずは落ち着け…… このまま宮殿に仕えるか?】



「うんうん♪」



【解った…… では()()()()に移る】



「エイメイのギ?」



【ああ、そうだ…… お前は()()()()()()()()()()()…… 病も掛からない】



「え!? ソレ凄いね!」



【お前…… 少しは今までと変わる行き方に不安は無いのか?】



「え? 無いよ? 病気し無いんやろ?」






そっちかよ……






【歳を取らなくなるってのはな……】



「大丈夫♪」



【今まで慕っていた人が……】



「大丈夫や♪」



【お前…… そんなに簡単で良いのか?】



「うんうん♪ ニコが守るのは()()()やもん! ニコを拾ってくれた時から決めとる! ノアさの為だけに剣を振るんよ♪」






お前……



ったく……



恥ずかしい事、サラリと言うな……



僕は心の奥が熱くなるのを感じた



恥ずかしい、か……



僕もまたヒトっぽくなっちまったな……



ありがとな、ニコ



コノ世界を守るために……



その力、貸してくれよな……






【解った…… コノ世界を…… 宮殿を頼む】



「りょ♪ じゃ無くて…… しょ♪」



【だから…… 承知まで略すなって…… ハハ…… 全く…… ホント大した女だよ、お前は♪】




僕を含め、部屋の壁面に立ち並ぶ侍女達、コック達、皆が笑う



何故笑われたのか、キョトンとしているニコに僕は言った




【では儀式に移る…… 片膝(かたひざ)を着け】




そう言って僕はニコの前に手の甲を向けた



彼女は言われた通りに片膝を着いた



その姿を確認した僕が彼女に告げる




【僕の手の甲に口吻(くちづけ)を…… そして…… 詠唱を…… 《義に背かず、天に背かず、主の(めい)に忠誠を捧ぐ》と……】






差し出した僕の手



ソレを彼女は自分の手に収め、口吻をする



そして、唱えた



目を閉じ



息を吸い



そして目を開け



その眼は僕の心をを貫く程



真摯(しんし)に……



ただ、真っ直ぐに



僕の心へと捧ぐ言葉






「義に(そむ)かんで、天に背かないで、ノアさの(めい)に忠誠を捧げるよ」




少々自分の言葉に変えた部分は気になるが……



まあ良いだろう……



僕は目を閉じる



そして差し出した手に()()()()()



ソレをニコの()()()()()()()()




「うわ!! 何や!?」




そんな言葉で飛び退くニコ




【飲み込め…… ()()()を】



「ノアさの…… 心……」



【ああ…… 受け取れ】




彼女は僕を見ていた



そしてゆっくりとノドを鳴らす




「あや? 何も無いけど…… 大丈夫なんやろか?」




両手を交互に見ながら彼女はそう言った




【ああ、大丈夫だ…… お前は永遠に歳を取らない…… ()()()()()()は、な】



「じゃ、もう歳を取らないんやね♪」



【ん? だから…… 僕が死ぬまでは、だぞ?】



「うんうん! だってノアさは歳取って死なないんやろ?」



【ああ…… でも、僕に万一の事故が……】



「大丈夫♪」



【ん? 何がだ?】



「万一は無いよ♪」



【だから何故そう言える?】



()()()()()んやモン♪」




僕は驚きの顔になっていただろう



ソレを極力、いつもの表情へと戻した




【お前…… クク…… ああ♪ 頼んだわ! 宛てにしてるぜ……】



「しょ♪」




そう言って彼女は笑った







笑顔を向けるニコ



その笑顔をもう少し見ていたかったが、僕は言葉を続けた




【なあ、ニコ…… 実は、お前の戦士としての努力…… それを僕は知っている】



「え!? ()()()()見られてた!? アチャー……」




そう言ってニコは苦笑いを浮かべた




【いや、有難い事さ…… 正直…… 嬉しかったよ】



「ホント!?」



【ああ…… だからな……】



「うん?」




僕は一度振り返った



その視線の先にはムゥムゥが居る



彼女は笑顔でコクリと一度、頷いた



僕もまた、その笑顔に頷き返す



そして、ニコに視線を移した




【お前…… ()()()()()()()()()か?】



「勿論♪」



【即答、か】



「強ければ強いほど、ノアさを守れるモンな♪」



【そっか…… じゃあ…… お前に更なる力を与える……】



「更なる力?」




彼女は首を傾げた




金剛(こんごう)をやろう】



「コンゴー?」



【そうさ…… 金剛眼…… ()()()()()()()()()



「ダイヤモン……」



『『『おーーーー!!!!!!!!』』』




ニコの言葉を掻き消すかのような歓声が周囲から湧き上がった



僕はニヤリと周囲に笑顔を向ける



ニコは何事が起きたのかと辺りを引っ切り無しに見廻していた




「な、何!?」



【喜んでんのさ、皆な♪】



「何で!?」



【ダイヤモンド・アイは選ばれた者にしか与えないからな…… お前の戦士としての忠誠に僕も応えたくなった…… それだけだ】



「ダイヤモンド・アイってそんなに凄いん!?」



【凄いとはいっても、ルビーアイの抑制版さ♪】



「ヨクセイバン?」



【そ! ルビーアイ程では無いし、他を破壊する能力も無い…… たが、体の力ダケは()()()()()()()()()()だろう…… 筋力に働き掛け、ヒトの限界を超える】



「それって…… 危険じゃ無いんやろか?」



【勿論、限界を超え過ぎれば筋繊維が弾ける】



「こここここ、怖……!!」


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