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ルビーアイ Noah's memory ~神の追憶~  作者: アゲハ
5章 思い出話の終わりに……
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103話 ジャンケン

「じゃあこんなのはどうです?」




提案を割り込ませたのはレイジだ




【お!? レイジ! 何か案があるのか?】



「はい!」



【おお! 聞かせろよ】




彼は大きく頷いた




「ノア様はお三方(さんかた)全てが大切なんですよね?」



【うん、そうさ♪】



「なら戦いも無く、安全に決められる方法がありますよ」



【それは!?】



「それは……」



【早くしろ! ()らしプレイか!】



「ははは♪ では提案させて頂きます」



【おう!】



「それは…… ()()()()()です」



【……】

「……」

「……」

「ジャンケンって何?」




レイジ……


お前はバカなのか?




能力も何も関係無く、最後には()()()()()と……?




「なんと素晴らしい……」




そう呟いたのはムゥムゥだった




「レイジちゃん、名案だよ!」

「それ良いね! ってジャンケン知らんけど♪」




そしてリンリンとニコが続く


コイツらもまたバカだ……




【お前達…… 本気で言ってんの?】



「ええ!」

「勿論!」

「うんうん!」




バカ極まりない……




【それってよ…… その人の運だけをメインにしたものだろ? 能力とか人望とか抜きでさ…… だから例えば子供が嫁になる、みたいな事言ってジャンケンに3人が負けたら納得するの?】



「むむ……」

「うっ……」

「ノアさ頭良いね!」



【納得しないと結局理不尽な事になるなら、もはや決定の範疇に無いんじゃない?】



「優秀なのを選別してからっていうのはいかがでしょう?」



【その時点で()()()に掛けられるなら民主的とは掛け離れてないか?】




僕の言葉に激しく顔を歪めたムゥムゥ


無言の圧力が僕を襲った




「ノア様……」



【な、何だ…… ムゥムゥ?】



「さっきから無理だのダメだの…… そればっかりですね」



【いや…… えっーーと…… そっか?】



「はい」



【だってよ、争いも無く決めるなんて出来ないし……】



「ノア様は私達からお選びしたくないと? 嫌いなら嫌いとハッキリ(おっしゃ)って下さいな!!」




顔が怖いよ……


ニコ以外の顔が……




【そ、そんな事ないよ…… もしも結婚するなら3人から決めたいくらいにって思ってるよ……】




コレが……


僕の後悔の始まりになる言葉だった




「ホントに!? 3人の中からお選び下さるのですね!?」




今日1番のテンションを見せたムゥムゥ


リンリンはガッツポーズを見せ、ニコはいつも通りの(ほう)けた顔



だが、明らかに空気が変わった事だけは解る




【で、でも…… 怪我人(けがにん)が出ない方法探すからちょっと待って……】



「解りました! ちょっとですね! 10秒待ちます」




少な!!


それって今決めろって事かよ!!




【早過ぎだよ…… も、もう少し時間を……】



「結婚とはタイミングです! 今がその時!!」




プ、プレッシャーが半端(ハンパ)ない……


リンリンもキラキラと瞳を輝かせ、それに関してはニコもワクワクした表情に見える




【わ、解った…… 決めるよ……】




ダメだ、もう……


腹をくくるしかない




しかし一縷(いちる)の望みは捨てたくない


全てがベストで穏便な解決方法を考える


3人の女性が僕の決議案を今か今かと待つ重圧(プレッシャー)



それに耐えながら考えた






何が最善だろう?


正直まだ結婚は考えていない


だからこの話が流れれば最善だ


いや、それは失礼な考え……


逃げるわけにはもういかない


ならば彼女達が納得する事を大前提に考えてみよう




ジャンケンという提案もあったが、それは不可


運で物事を決めるのは後悔が必ず残る


あの時()()()を出していれば勝てたのに……




運命が変わっていたのに……




そんな考えで今後も何かの際、ネガティブになられては困る


だから本当ならば()()()()()()が望ましい


しかし、それもまた不可


このカタストロフィが壊れる、間違いなく……






その時だった






気持ちに一縷の望みを捨てていなかった僕の中へ現れた光明



最善がソコには在った……



3人に僕が傷付けず、3人同士でも傷付かず、3人による勝負でもあり、そして最後……



僕がまだ()()()()()()()()()()()最善


ソレを思い付いてしまった






僕はムゥムゥを始め、リンリンとニコを見回す


ようやく解決案が発表される事を察したのだろう


ニコ以外は緊張の面持ちを浮かべる


僕の背後に座って居たレイジとその妻もまた侍女達と同じ緊張が感じられた




【解決策…… 決めたよ】



「それは!?」




ジリッと一歩詰め寄るムゥムゥ


僕は彼女に頷いた




【この方法で決することとしよう…… 3人が3人とも悔恨の残らない方法だ】



「戦う訳では無くですか?」



【ああ、()()()()()()()…… そしてあくまでも()()()()()()()だよ】




そう、僕の出した答えは彼女達が戦う事無く実力勝負が出来る案


この方法ならば、絶対に余計な悔恨は持たない


なぜなら負けた者は、勝った者よりも()()()()()()()という絶対的な敗北が目に見えているからだ



そして、その勝者よりも()()()()()()()()()()()、結婚はしない



さすが僕だ……



こんな緊張状態でソレを思い付くなんて♪




「その案を…… 教えて下さい……」




リンリンが静かに口を開いた




【うん、では…… 発表しよう……】




ゴクリと誰かの喉が鳴る




「そ、それは……?」



【それはな……】


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