戦士
[夢]ってのは星のように球体で無数に構成去れているものだからさすがに俺一人で全部なんて当然無理な話。
そんな球体だらけの隙間を縫うようにバイクを走らせる。球体はTVのように夢を写し出す機能もあるからそれで異常がないか確認しつつ、ゆっくりと周囲警戒しながら、進んでいく。
しばらく進んでいると明らかにSFチックなグロテスクさを持った怪物が見えた球体を見つけた。
「こちら[天]。2-345-119ポイントでDMらしき物発見。これより確認及び敵対種と判断した場合即座にぶっ倒すぜ!」
通信を一方的にかけ、俺はその球体に飛び込んだ。
なんで[DMらしき物]っていったかと言えば時たまSF映画やシューティングゲーム等の影響受けたどこぞのマニアの[夢]に入って倒さなくても良いような化け物を本気で潰しちまったからだ。今更だけど思い出しただけで腹立つな。紛らわしいったらありゃしねぇ。
球体に飛び込むとやはり先程の目星通り[DM]いわゆる[夢]を壊す化け物だとわかった。
「コマンダー。標的確認。これより殲滅を開始する。」
通信をきり、俺はペンダントを強く握った。
「チェンジアップ!!」
光が俺を一気に包み込む、俺の姿は一瞬で真っ黒いスーツに白い翼の生えた飾りが胸と額にそしてその中央にペンダント同じ宝石が付いているまるで仮面ラ○○ーのような特撮変身ヒーローへと変化した。
「おい、DM!」
俺は声をかけたと同時に拳を掲げ、叩きつけるようにぶん殴った。
ズドンっと言う衝撃音とともに地面に顔面を叩きつけられた化け物は驚きを隠せない印象を見せたが、不意討ちに過ぎない攻撃で殺られる程柔な部類の化け物ではないようだ。
「これで倒れないなら通例だから名乗らせてもらうかな。Dコード[天]!ウイングクラウン!白き翼の名に置いて只今推参!!」
俺はしっかりポーズを決めつつ、ヒーローとして名乗った。正直名のんの恥ずかしいから嫌だったから不意討ちしたけどやっぱそう簡単に倒せねぇか。
[DM]は、一足飛びで距離を空けた。奴の腕に光が見える。光は球場の塊となり、それを俺に向けて投げてきた。俺はそれを瞬時に見切り、その塊は、近くにそれなりの大きさの穴を穿った。
「大分やれる奴だな。ならちょっとは力解放しちゃおっかな。」
[DM]の力を見極めた俺も透明な野球ボールくらいの大きさの玉を2つ作り出した。一つを大きく振りかぶって投げた。玉は一気に[DM]の方へと一直線に飛んでいく。[DM]は紙一重でそれを避けたかに見えたが、玉は急にグニャっと進路を変え、後ろから[DM]に直撃して、一気に巨大な透明の檻を作り上げ閉じ込めた。
「いくぜ。必殺、フィールドボール! プレッシャー!!」
俺が持つもう一個の玉に[DM]を小さくした人形が中に出現する。そのボールを力を込めて、握りつぶした。手に持つ玉とほぼ同時に[DM]を閉じ込めた玉が爆砕する。爆砕したエネルギーは外に飛び出さず、一瞬で消滅した。
「おっし、撃破完了。修復班転送よろしくね。」
俺がそう通信すると何処からともなく数人の人間が転送されるコイツらは戦闘の形跡を跡形もなく片付けるだけじゃなく元通りに修復する役目を持つもの達なんだが正直戦闘次第では修復困難の場合があるため、修復作業には当然俺も終わるまで手伝いしなきゃならんのがちょっとめんどいんだがな。
そうこうしてるうちに修復作業は終わり、俺は任務である偵察に戻った。
最初のバトルシーンいかがだったでしょうか。誤字脱字等有りましたら意見お願いします。